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txt:鈴木佑介 構成:編集部
「写す」ことよりも「撮る(創る)」ことが大事
この世に一眼動画が登場して、約10年の月日が経とうとしている。ここ最近、「ビデオグラファー」と呼ばれる私たち(賛否両論あるが)の“ステージが変わった”と感じることが顕著に増えてきた。様々な機材の登場、若い世代の台頭、自分の立ち位置等、いろいろな意味でだ。
数年前から予見し、公言していたことだが、テクノロジーで「綺麗に写せる」ことで広がった動画制作人口、それに伴う「動画マーケット」の広がりによるニーズの増加。従来の映画やCF、ドキュメンタリーのような「映像制作」とは別軸のセルフブロードキャスト、レビュー、ニュースなど「動画制作」との路線分岐。
「動いているコンテンツ」が当たり前になった昨今、モーショングラフィックス制作やCG制作なども「好きこそものの上手なれ」が地でいけるような環境・周辺の変化に戸惑い、焦りを感じる人もいるだろう。
かくいう筆者も気づいてみたら、20代はおろか、10代の若いクリエイターたちに囲まれていたりするのが実情だ。「歳を取った」と言ってしまえばそれまでだが、機材の成熟と共に裾野が広がったのだな、という認識が正しい。
「一眼動画」市場も面白いものでステージが変わってきている。フルサイズミラーレス闘争が始まったものの、ここ数年の目まぐるしい動画マーケットの流れと進化に伴う我々動画ユーザーのニーズに正直答えられていない感が出始めてきた。あくまで「スチルカメラ」である以上仕方無いことなのだが、「映像」制作を行っていく上ではAFや高感度のほかにも「良いルック」を作ることができるかどうかがカメラを選ぶ一つの判断基準になってきている(最近発表されたSIGMA fpが良い例かもしれない)。
いよいよ「写す」ことよりも「撮る(創る)」ことの比重が大きくなってきたわけだ。
①便利機能<ルック
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変わりゆく今の時代を象徴するBMPCC 4Kとワイヤレスフォローフォーカス
その証拠が「Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K(BMPCC 4K)」の動画制作者への普及と安価な「ワイヤレスフォローフォーカス」の登場だったりする。
BMPCC 4Kは、既にご存知の方も多いと思うが13stopのダイナミックレンジを持ち、12bitのRAW(.braw)の4K動画がカメラ内収録でき、DaVinchi Resolve Studioが付属して実売15万円程度の最安、最高のシネマカメラだ。もうすぐ発売から約1年が経とうとしているが、やっとAmazonなどに在庫がある事が増えてきた感じで、未だに世界中で売れ続けているカメラである。
今の便利な「イチガン」のような超高速AFも付いていなければ、ボディ内手ブレ補正もないカメラがなぜこんなにも人気が出たのか?それは設計思想が映像制作に特化したカメラという事と、その15万円という値段もさる事ながら、綺麗に「写せる」事が当たり前だからこそ、「己の描きたい画を創るため」に弄れる幅を持つリッチなフッテージを人が求めるようになった事の裏返しであると思っている。実際若い世代の「映像クリエイター」たちの圧倒的なBMPCC 4Kの所持率もそれを裏付けているだろう。
ワイヤレスフォローフォーカスは、BMPCC 4Kと同じようなタイミングで昨年あたりからDJIをはじめ、IDXなどの各社から廉価なものが発売されている。なぜ、こんなにも「イチガン」のAFが優秀になってきたのに、わざわざ自分でフォーカスを送るのか。「A点からB点へ自分の呼吸でフォーカスを送りたい」つまりはフォーカスイン/アウトの演出を行いたいからだ。これは明確な「メイク」する意思がなければ使わないだろう(単純にBMPCC 4Kを便利に使う手段という側面も勿論あるが)。
②逃げられない「Back to The Basics」
ビデオグラファーと呼ばれた我々に求められる事が顕著に変化してきた実際問題、筆者が出向く広告制作の現場も、美しいライティングや、大画面での現場プレビューポストでのスキンレタッチや色の変更、バレ消しなど、求められる事がやたらと増えてきた。予算感をさておいて、割としんどいオーダーを普通にされるようになってきた。我々が「動画制作」に慣れ親しんだように、依頼主も「動画制作」にすっかり慣れてしまったのだ。
そのため、現場でやれることはきちんとやっておかなければいけない。確実に、正確に。結局再現性のないオートまかせでは対応出来ないことが増えてきた。
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クライアントモニターとしてATOMOS SUMOでスプリットビュー表示
筆者の現場も数年前とはうって代わり、マットボックス、フォローフォーカス、角形フィルター、外部モニターでのプレビューなど、すっかり「シネ運用」というには大げさだが、従来の制作現場のような仕様になってきているのが実情だったりする。イベント撮影などの「テイク」の現場は変わらないものの、数年前は一眼と三脚程度でよかったような「メイク」の現場もすっかり様変わりしてきた。
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フィルターワークも日常化してきた
ミラーレス一眼で夢見た「小型・軽量化」された機材で「お気軽に高品質」な撮影というカタチから一転、前に進めば進むほどに重く、大きな機材で運用することになってきている(それでも昔に比べれば機材は軽くて安くなり、素晴らしいのだが)。大きくなったカメラを担ぎながら撮影していると、数年前から言っていた「Back to the Basics」が頭でこだまする。昔からの撮影スタイルにはやはり理由があるのだな、と実感する次第だ。改めて先達たちと昔からの撮影機材のあり方に尊敬と畏敬の念を持つ。
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現場に合わせて巨大化するBMPCC 4K
③ニュースタンダードを使いこなすためのTILTA
さて、ここからが本題である。この「映像制作」におけるニュースタンダードともいえるBMPCC 4K。暗黙のBMPCC 4K標準レンズのOLYMPUS 12-100mm F4 OSSをつけて、振り回して撮影する事で間に合うのであれば裸のままでもBMPCC 4Kは最高に使いやすいのだが、映像撮影をするカメラはトップハンドルがあった方が運用しやすいのは既知の事実であり、既報の通りBMPCC 4Kは「バッテリーがもたない」事を始めに、細かい不満がでてくるのは事実。
それを解消してくれるのが、先日日本でも正式な販売が始まったTILTAのBMPCC 4K用ケージである。今までは個人輸入かAmazonなどで海外から購入するしかなかったが、日本でのWeb Shopオープンと共に日本代理店を通して各販売店でも購入ができるようになった。
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日本の販売元はJBSクロス
現在はBMPCC 4K関連の商品と小型ワイヤレスフォローフォーカスのNucleus-Nanoがメインだが徐々に商品が展開されていくとのこと。
この度、筆者が日本でのTILTAアンバサダーをさせていただくことになり、皆さんにTILTA商品の良さをお伝えしたいところなのだが、このBMPCC 4Kのパーツ類、かなり種類がたくさんあって、実際何を導入すれば、何ができるのか分かりづらい、という事で、今回はこれからの映像制作の一つのスタンダードとなるBMPCC 4Kを便利に運用していくため①基本形、②長時間運用、③ミニマムシネ運用、④シネ運用の4つの鈴木式TILTAカスタマイズ例をいくつかご紹介する。
④TILTAセットアップパターン
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TILTAのBMPCC4Kまわりのパーツ。これは一部だが、その種類の多さにたじろぐ
昨年のInterBEEでご覧になった方も多いかもしれないが、TILTAのBMPCC 4K用ケージはまさにフルアーマーという名がふさわしく、ケージ、トップハンドル、サンフード、フォローフォーカス、サイドハンドル、SSDホルダー、バッテリーまで用途に合わせて一体化されたデザインを組む事ができる。実際、全てではないが、構成するアイテムを並べてみるとかなりの量になる。
1:基本形(持ちやすくする)
まずは基本形、という事でケージ、トップハンドル、サンフードとSSDホルダーを装着したものを「Basic Package」としよう。何故ならばケージとハンドルがなければ何も始まらないからだ。
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上面と底面に六角でネジ止め。底面は両脇にピンがあるので、回転しないようになっている
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トップハンドルはスライドさせて入れた上でネジ止め
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その横にSSDホルダーを装着可能
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サンフードもネジ止めで簡単に装着可能
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USB-Cケーブルは外れないようにピンでケージに固定できる
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ケーブルホルダーをケージに付ける事ができる。この辺りの処理がさすがだ
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SSD側のUSB-Cはレンズ側で止める。ここもピンで止める事ができ、簡単に外れない
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SSDホルダーはアレンジしてサンフードの上に装着することもできる
①基本形(鈴木式Basic Kit)
→持ちやすく、フードで背面液晶を見やすく、SSDで長時間収録
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写真には無いが、HDMIケーブルをL字にできるアダプターHDMI 90-Degree Adapter(TA-T01-HDA-90:1,944円)も加えると良いかもしれない。全て揃えて約4万円。これがベーシックとなる。
- Full Camera Cage – Tilta Grey(TA-T01-FCC-G)18,900円
- SSD Drive Holder for T5 – Tilta Grey(TA-SSDH-T5-G)3,078円
- Quick Release Top Handle(TA-QRTH)12,798円
- 90-Degree USB-C Cable(20cm)(CB-USBC-20)2,430円
- Partial Sunhood for BMPCC 4K(TA-T01-HSH)4,698円
2:長時間運用仕様(鈴木式Basic Kit+Battery-Plate)
基本形が出来たところでBMPCC 4Kの最大の悩みであるバッテリー問題を解決してみよう。TILTAにはBMPCC 4KのケージにNP/Vバッテリーのプレートを装着することができる。まず、それを紹介する。
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VバッテリーとNPバッテリープレートがある
NPバッテリーは2種類のプレートがある。ケージの上に乗せるか、ケージの下に装着するか、の違いだ。Vバッテリープレートはケージの下に装着するタイプ。その上でバッテリープレートからBMPCC 4Kにケーブルをつなぎ、給電する。
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カメラ下部に装着するタイプ(V/NP)とカメラケージに装着するタイプ(NP)
正直見た目が美しくないのと、15mmロッドの装着ができなくなるので(後述)筆者はオススメしないが、Vバッテリーをカメラ下に装着するものは見た目と裏腹に持ってみると案外安定する。多くはないかもしれないがBMPCC 4KをイベントやWedding、ドキュメンタリーなどの「テイク」の撮影で使用する場合には良いかもしれない。
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プレートのケージの高さはVバッテリーのサイズに合わせて調整できる
NPバッテリーはカメラ上部に配置しようとすると、置き場に困るのが正直な所だ。カメラ上部右に配置すると、REC含めボタン類が押しにくくなる。配置場所に検討が必要かもしれない。
またバッテリープレートを使う利点としては、カメラヘの給電のほかに外部モニターにも同時に給電できることであろう。そういう面からもVバッテリー運用がやはりおすすめだろう(筆者はBMPCC 4KをいつもIDX社のVバッテリーをプレートで運用している)。
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どのモデルもDCでカメラと接続
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ケージに接続するタイプは配線を考えると難易度が高い
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案外かわいい感じに仕上がる
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Vバッテリーモデルは思いの外バランスが良い(実際に持つと実感する)
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外部モニターにも給電できるため、案外使い勝手が良くなる(ケーブルのさばき方は付いて回るが…)
②長時間運用仕様(鈴木式Basic Kit)
→持ちやすく、背面液晶を見やすく、SSDで長時間収録+バッテリープレートで長時間運用
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- Full Camera Cage – Tilta Grey(TA-T01-FCC-G)18,900円
- SSD Drive Holder for T5 – Tilta Grey(TA-SSDH-T5-G)3,078円
- Quick Release Top Handle(TA-QRTH)12,798円
- 90-Degree USB-C Cable(20cm)(CB-USBC-20)2,430円
- Partial Sunhood for BMPCC 4K(TA-T01-HSH)4,698円
+
- V-Mount Battery Baseplate(TA-BSP-V-G)22,518円
- PTAP Power Cable for BMPCC 4K(TCB-BMPC-PTAP)4,698円
鈴木式ベーシックキットにバッテリープレートでトータル約7万円のイメージ
※外部モニターなどに給電する際は任意のDCケーブルが別途必要
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写真は他社製のEVFホルダーを使用しているが、TILTA製もある。EVF Holder Kit for ESR-T01-A cage with Rod(ESR-EHT01)32,238円
3:ミニマムシネ運用(Basic Kit+Follow Focus+Focus Handle)
トップハンドルでの持ちやすさ、サンフードでの背面液晶の見易さ、SSDでの長時間収録と、バッテリーソリューションを解決した次は、フォーカスハンドルを利用したフォローフォーカスのTILTAソリューションをご紹介しよう。
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今回、ご紹介するのはNeucleus-N。NはNanoの略で、かなり小さい。ギア側への電源供給は必要だが、ワイヤレスでフォーカスを操作することができる(リモコンもかなり小さい)。軽くて小さいだけでなく、A点・B点の決定/リセットや回転方向の変更など最低限の事はできる優れモノだ。
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フォローフォーカスを使用する場合、カメラ側にロッドがある前提でフォーカスギアを装着し、離れたところやカメラの横でフォーカスを送るのが一般的だ。デフォルトの状態だと、BMPCC 4Kでは利用出来ない上、ワンマンオペレーションすらままならない。そこでまず最初にケージにロッドを取り付けることからはじめる。上面・側面・底面に装着したい場所に応じたロッドホルダーと10cmの15mmロッドを一つケージに取り付ける。
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左から、TILTA 15mm Side Single Rod Holder(TA-SRA-15-G)、TILTA 15mm Bottom Single Rod Holder(TA-BSRA-15-G)、TILTA 15mm Top Single Rod Holder(TA-TSRA-15-G)
取り付けたロッドにフォーカスギアを取り付ける。レンズ側はNecleus-Nに付属するPhotographic Lens Follow Focus Adapterを装着すればフォーカスギアのないスチルレンズでもシネレンズのようにフォローフォーカスが使用できる。
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Photographic Lens Follow Focus Adapterは単独でも購入できる
フォーカスギアを取り付けたらここで問題が生じる。前述の通り、ギア自体には電源供給(USB Micro B)が必要なのだ。先ほど紹介したバッテリープレートからUSBに変換して供給するのも良いが、その辺は流石TILTA。抜かりがない。
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Necleus-N付属のコントローラーではなく、バッテリー搭載型のフォーカスコントロールができるハンドルをケージに接続できるのだ。しかも、12V Micro DCケーブルを使用することでハンドルからカメラヘの給電も可能。LP-E6モデルとNPモデルがある。小型のLP-E6モデルも良いがバッテリーの持ちを考えるとNPモデルをオススメする。
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Necleus-Nanoのフォーカスコントロールができるハンドル。前面にダイヤル式のフォーカスコントローラー、上面に電源ボタンとキャリブレーションボタンが付いている。左がLP-E6、右がNPバッテリー対応モデル
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12V Micro DC Male to BMPCC4K Power Cable
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底部にLP-E6を入れる。フォーカスギアへの給電が可能。12V Micro DC Male to BMPCC4K Power Cableを使用すればカメラへの給電も可能となる
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NPバッテリーモデルの特徴は厚みがあることとSSDホルダーを兼ねていること。あとは同じで、ギアへの電源供給と12V Micro DCケーブルを使ってカメラヘ給電が可能になる
フォーカスハンドルの取り付けはカメラ左側からスライドさせて、ネジで圧着する仕組みになっている。取り付けてみると一体感の素晴らしさを感じるだろう。カメラ左のケーブル類の端子部分をカバーする意味でもこれはよく出来ている。
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カメラ左側底面からスライドして挿入後、ネジを回して圧着
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グリップ底面からギアヘの給電のUSBとカメラ本体へのDCケーブル
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カメラへも給電がされている
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NPモデルはSSDホルダー付き
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こちらもSSDが抜けないようになっている
③ミニマムシネ運用(鈴木式Basic Kit +Necleus-Nano+Focus Handle)
→持ちやすく、背面液晶を見やすく、SSDで長時間収録+フォローフォーカス+フォーカスハンドルでバッテリー問題も解消
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- Full Camera Cage – Tilta Grey(TA-T01-FCC-G)18,900円
- SSD Drive Holder for T5 – Tilta Grey(TA-SSDH-T5-G)3,078円
- Quick Release Top Handle(TA-QRTH)12,798円
- 90-Degree USB-C Cable (20cm)(CB-USBC-20)2,430円
- Partial Sunhood for BMPCC 4K 4,698円
+
- Necleus-N Wireless Lens Control System 37,584円
- Side Focus Handle Type I(F970 Battery)37,098円
- 12V Micro DC Male to BMPCC4K Power Cable 2,430円
- TILTA 15mm Top Single Rod Holder(TA-TSRA-15-G)1,944円
鈴木式ベーシックキットを含めトータル約12万円のイメージ。
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4:シネ運用(Basic Package+Follow Focus+Focus Handle+V-battery Plate)
さて、最後にフォローフォーカスの他にマットボックスやVバッテリーでの電源供給など、一般的なシネ運用をする場合のセットアップをご紹介する。
シネ運用をする際は、カメラの底部に15mmロッドを2本装着するのが基本形だと思うが、前述のカメラの下部に装着するVバッテリープレートは構造上の問題で装着ができない。そのため、基本形のBasicPackageに15mm LWS Baseplate(TA-BSP-15-G)を装着することから始まる。装着は簡単。横からスライドするだけだ。ベースプレートに一対の15mmロッドを入れる。
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それだけでも安定する
今回はマットボックスなども使用する想定なので40cmの15mmロッドを装着した(ロッドは私物の他社製)。シネ運用ということでガッチリした現場であれば、やはり背面液晶では心許ない、というか視認性が悪い。EVFや外部モニターが必要となるだろう。
可能であれば外部モニターへの電源供給もしたいところだが、ハンドルからできるのはフォーカスとカメラへの給電だけ。Vバッテリープレートであれば可能なのだが、前述のVバッテリープレートでは15mm LWS Baseplate(TA-BSP-15-G)が装着できない。どうしたものか?それを解決するのが、Tilta Universal Battery Plate(V-Mount)だ。
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Tilta Universal Battery Plate(V-Mount)は5つのD-TAP/remo 2pin×1/remo /3pin×1/SDI Splitter in×1 out×2が搭載されている
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Universal Battery Plateは簡単に角度を変える事ができるので使用するセットアップに応じて固定角度を調整することができて使いやすい
とどのつまり、Vバッテリーからこのプレートを介して、ハンドル(フォーカス)、カメラ、外部モニター、全てへ電源供給してしまおうという事。今回の運用では持ちやすさと操作性を考えて、LP-E6のフォーカスハンドルを採用。ハンドルへの電源供給はCanon LP-E6 Dummy Battery to PTAP Cable(要するにカプラー)を使ってD-TAPから給電する事に。あとはD-TAPからBMPCC 4K、外部モニター(DC)へと給電できるケーブルを用意すれば良いという事。
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外部モニターとLP-E6ハンドルとカメラに電源供給※EVFホルダーは他社製のものを使用
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Metabones Speed Boosterを介してSIGMA CIneLensを装着(EF)。レンズが重いのでレンズアダプターサポートブラケットを使用。レンズのサイズ感に応じて、バッテリープレートを倒してカメラの重量バランスの調整もできる
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レンズアダプターを介して重いレンズを使うときはTILTA Lens Adapter Support Bracketの使用をオススメする
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余談だがマットボックスはGenus社。角形フィルターはmarumiのProfessional Filter 匠を愛用している写真用のフィルターと違い、ケラレる心配が無いのと、複数枚重ねてもムラや色変化が無いのでほしい絞りに対してのNDフィルターワークが追い込める。なにより0.3刻みで細かい調整ができるのが良い。特殊コーティングされているようで指紋もつきにくいのでオススメだ。
④シネ運用(鈴木式Basic Kit+Necleus-Nano+Focus Handle+V-battery)
→マットボックス装備+持ちやすく+SSDで長時間収録+フォローフォーカスをフォーカスハンドルで操作+Vバッテリーで全ての電源供給をする
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- Full Camera Cage – Tilta Grey(TA-T01-FCC-G)18,900円
- SSD Drive Holder for T5 – Tilta Grey(TA-SSDH-T5-G)3,078円
- Quick Release Top Handle(TA-QRTH)12,798円
- 90-Degree USB-C Cable(20cm)(CB-USBC-20)2,430円
- Partial Sunhood for BMPCC 4K 4,698円
+
- Necleus-N Wireless Lens Control System 37,584円
- Side Focus Handle Type I(LP-E6 Battery)22,518円
- Canon LP-E6 Dummy Battery to P-TAP Cable 4,698円
- Tilta Universal Battery Plate(V-Mount)45,209円
- EVF Holder Kit for ESR-T01-A cage with Rod(ESR-EHT01)32,238円
- 15mm LWS Baseplate(TA-BSP-15-G)17,820円
- 15mm Aluminium Rod 30cm 2本 1,458×2=2916円
- Lens Adapter Support Bracket 1,944円
※必要に応じた各種D-TAPケーブルが必要
鈴木式ベーシックキットを含めトータル206,831円となる。
※マットボックスやモニター類などは別途
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怒涛のようにTILTAのBMPCC 4Kケージを紹介してみたが、いかがであろう?ベーシックキットで4万円弱。フォローフォーカスを含めて最後のシネ運用スタイルでも約20万円でシステムが組めるのだ。
あくまでBMPCC 4K専用のシステムに見えるが、ハンドルなどのパーツは他のカメラケージでも共通で使用できるようになるかも、という噂もある。もしそうであれば、フォローフォーカスを含めた、このシステムがカメラが変わっても財産として手元に残るわけだ。
また、Necleus-Nのリモコン自体をロッドにつけて従来のフォローフォーカスのように使用できるパーツもあるそうなので自分だけのカスタマイズを見つけるのも楽しみかもしれない。
TILTAの魅力はカメラとの「一体感」だ。まずはこの4つのTILTAのシステムをうまくアレンジして、皆さんが使用するシーンに応じてBMPCC 4Kを最適化してほしい。現在最高と言われるカメラが最強へとまた一歩近くはずだ。
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