ローランドは、4K対応の2M/Eスイッチャーとマルチフォーマット対応のプロセッサーを搭載した同社VシリーズのフラッグシップモデルV-1200HDや、ライブミキシングコンソールM5000といった新製品のほか、各種小型コンバーターやオーディオレコーダーなどを出展した。

V-1200HDはSDI端子を10系統、Blu-rayデッキやPCの映像が入力できるHDMI端子を4系統搭載しており、出力は8系統の映像を6つのSDI端子と2つのHDMI端子に自由に割り当てて出力が可能。さらに拡張インターフェースを接続すれば最大16入力/14出力まで拡張できる。

また、4:2:2/4:4:4ハイブリッドエンジンを搭載しており、4:2:2の映像信号をアップサンプリングし、4:4:4信号として出力することもできる。92入出力対応16chオーディオミキサーを搭載しているほか、4台までのカメラをリモート制御が可能。SDI入出力4系統を1つにまとめることで、4K対応することができるようになっており、SDI拡張カードXI-SDIを装着すれば、最大3入力2出力の4Kルーティングが可能。

本体に2つのタッチパネル式7インチLEDモニターを装備しており、直感的な操作を行うことができるようになっている。オペレーションパネルと本体は分離式で本体には2基の拡張スロットが用意されており、REACやDante、MADIといった拡張ユニットを装着できるようになっている。小型ながら拡張性に優れ、様々な用途に対応できるようになっている。

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4K映像の切り替えに対応したマルチフォーマット・ビデオ・スイッチャーV-1200HDのコントロールサーフェス

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V-1200HDの本体。拡張スロットによりREACやDANTE、MADIに対応可能

もう一つの新製品であるライブミキシング・コンソールM5000は128chを状況に応じて自由に入出力に割り当てられるようになっており、音声入力、AUXバス、MATRIXバス、サブグループバス、ミックスマイナスバスなどを状況に応じて割り振ることができるようになっている。28本のチャンネルフェーダーはバンクごとに、インプットチャンネル/DCA/出力バスなど異なるレイヤーをアサインできるほか、各チャンネルフェーダーに対応して有機ELディスプレーが装備されており、フェーダーごとにアサインした入力などを表示できる。

また、12インチのLCDにより各チャンネルのアサインやEQ、PEなどの設定が行えるようになっており、複雑になりがちなオペレーションを直感的に行える。なお、本体に2基の拡張スロットが装備されており、別売りオプションの同社デジタルオーディオインタフェースREACのほか、Dante、MADI、SoundGridなどのインターフェイスモジュールを装着可能。コンパクトにまとまっているが大型コンソールに匹敵するチャンネル数と機能をもったミキサーとなっている。

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コンパクトにまとまっているが大型コンソールに匹敵するチャンネル数と機能をもつライブミキシングコンソールM5000

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ライブミキシングコンソールM5000とマルチフォーマット・ビデオ・スイッチャーV-1200HD共通の各種プラグインモジュール

今回のNABではかねてより定評のあるVシリーズスイッチャーのフラッグシップモデルと、同社としては最大規模となるミキシングコンソールという2つの製品が出展されており、ビデオ系製品およびオーディオ系製品ともにワンランク上を目指した年といえよう。