NewTekブース動画

360°全天球動画

Insta360 ONE Xで撮影した360°全天球動画です。視点変更機能を利用するにはPC版Google ChromeブラウザおよびiOS/Android版YouTubeアプリが必要です。(アプリ起動はこちら)

VizrtがNewTekを買収

NewTekブース最大のニュースは、VizrtにNewTekが買収されたことだ。買収の生い立ちを紹介すると、NewTekの社長兼CTOのアンドリュークロス氏とVizrtのCEOのペータージャコブソン氏は10年来の友人であり、NDIを4年前に発表した時もVizrtはいち早く採用した経緯があった。

Vizrtのフォーカスしているのはマーケットの主に頂点で、NewTekは中間とその下をカバーしている。そのため、会社を合わせることによってマーケットの拡張ができる。また、両社ともソフトウェアを使い、ツールでストーリーを伝えたい人に提供する目的が同じだったことから融合となったという。

買収後は両社のブランドはそのまま残り、セールスチームも含めたすべての組織もそのまま残る。NewTekはNewTekとして存続し、VizrtはVizrtで今まで通り操業する。

Vizrtの社長のミカル・ハレンがNewTekの社長になり、NewTekの社長だったアンドリュー・クロスが両社、合弁会社のR&Dのヘッドになる。

NAB 2019のVizrtブース

レコーディング機能やUnrealエンジンをサポートしたNDI 4を発表

今年の新製品でもっとも大きなものは「NDI 4」の発表だ。NDIはこれまで伝送のために使われてきた規格だったが、NDI 4になり直接ディスクに書き込むことができるようになった。NDIのまま記録して、.movのラッパーがついてそのまま再生または編集が可能。また、Adobe Premiere用のプラグインが発表され、それを使うと録画したものをそのままAdobe Premiereのタイムラインに乗せて編集することができるようになる。

NDIで録画された素材は、全てのフレームにタイムスタンプが打たれる。何台のカメラで収録したとしても、どこから素材を持ってきたとしても、日と時間が合っていれば、全てタイムラインに自動的に並ぶようになる。同期を取る必要が実質なくなったということになる。

Unreal Engineのプラグインがリリースされ、Unreal Engineへの入力と出力を両方ともNDIでまかなうことができるようになる。

NDIは機構として、レゾリューションに依存することがない。8Kも通せるし、CPUとGPUの力が足りれば16Kも通せる。非常にリアルなバーチャルセットを組んだり、バーチャルリアリティ、Augmented Realityに貢献することが予想される。

自動化やライブ制作ソフトの強化など、さまざまなソフトや機能を強化

NewTekはNABでソフトウェアの強化や新機能なども発表した。Premium Accessと呼ばれるTriCasterに付随するサブスクリプションにいくつかのフィーチャーが加わった。その中の1つが、Microsoft Wordを使用して番組進行を自動化する「Live Story Creator」だ。スクリプトをMicrosoftのWordで書いた場合、そのWord内のコメントを付ける機能がある。そのコメントの中の内容をコマンドとして自動化が図れるようになる。

Wordで制作したテロップにコメントを追加すると、コメントの内容から自動化が図れる

VMCシステムの全機能がソフトウェアのサブスクリプションとして間もなくリリースされる。一番上位バージョン「VMC-44」で44入力、「VMC-16」で16入力の2種類ソフトウェアをリリース。1年ごとのライセンスで販売をはじめる。本体への物理的な入力がないのだったら、ソフトウェアだけNewTekから購入し、そこに乗せて運用するという使い方ができるようになる。

放送で使われる通常のアスペクトレシオ以外のアスペクトレシオも扱えるようになった。これにより、縦長のスクリーンなどに対応するようになった。HDの画面を2つや3つ横にならべたものをセッション単位で設定ができて、その画角を出力ができるようになる。入力は各入力ごとに回転と反転ができるようになっている。上下左右の反転灯と、0°90°180°の回転ができる。また、出力も同じことができるようになる。

入力の設定。角度を設定可能

新しいクロマキーヤーが追加される。これまでのものとはエンジンを全く変えたものを搭載している。新しいクロマキーヤーは、髪の毛が透けているところなどにも対応しやすいようになっている。しかし、ライティングはシビアになるので、どちらか選択して使うことができるようになっている。

ソニーの新しいPTZカメラ「BRC-X400」がNDI|HXを搭載。PTZカメラがパナソニックだけではなく、ソニーも対応したというのも大きなニュースだ。