Vマウント標準搭載で進化を遂げたZ CAM E2 Mark II

Inter BEE 2025のDVCブース(ホール7 小間番号7201)にて、Z CAMの新製品「Z CAM E2 Mark II」が展示され、話題を呼んでいる。これは日本初展示であり、まだ技適取得前の参考出展である。

Z CAMの第2世代ラインナップであるこのカメラは、Vマウントバッテリー方式を採用し、SDI入出力の切り替えも可能になった。LANケーブルからの給電(PoE)にも対応しており、LANケーブル一本でネットワーク側からカメラを完全に制御し、給電まで行える点は特筆すべきだろう。これにより、スタジアムや試合会場など、多数のカメラを配置して中継システムを構築する用途にも適している。

3G-SDI+HDMIとPoE+のパワーオーバーイーサネットを搭載

これまでのモデルで見られたNPバッテリーにVマウントを装着するスタイルによる物理破損の問題を解決するため、Mark IIでは最初からミニVロックのVマウントバッテリープレートが採用された。

バッテリープレートは、以前はNP-F互換だったが、ミニVロックに進化している

シネマカメラとしての機能もブラッシュアップされており、ポート数やファンクションキーが増え、設定を自在に変更できるようになった。これはまさにカメラマンの要望を詰め込んだ製品である。現在展示されているのはフルサイズ6Kモデルだが、ラインナップとしては4Kマイクロフォーサーズ、スーパー35の6K、そしてフルフレームの6Kの3種類がある。前世代にあった8Kモデルは今回からなくなっている。

センサー自体は第1世代と同じだが、周辺機能は大きく進化を遂げた。メモリーカードはCFastからCFexpress Type Bへとアップグレードされ、以前問題となっていたカードの発熱によるオーバーヒートの心配も解消されている。少量生産のグローバルシャッターモデルを除けば、Z CAMのラインナップで最も上位に位置するモデルだ。

価格については、4Kマイクロフォーサーズモデルが30万円台、フルフレームモデルが60万円台とのことである。Vマウント、SDI出力、LANからの給電といった業務用として必要な機能が最初から備わっていることを考えると、非常にコストパフォーマンスが高いと言える。

他社の同価格帯のカメラがSDIを搭載していないことを考慮すると、スタジオカメラとしても活用できるZ CAM Mark II F6は、明らかに異なるクラスの製品である。一眼レフとは異なり、シネマカメラのフォーマットに即しているため、背面に大きなモニターは搭載されておらず、EVFや外部モニターを接続して使用するスタイルとなる。

NDフィルターは別売りアクセサリーとして、マウント部に装着するeNDモジュールが用意されている。これはPLマウントとEFマウントのレンズにのみ対応し、マイクロフォーサーズマウントでは距離が足りず対応しない。

Wi-Fiによるライブビューやストリーミング、スマートフォンのアプリからの制御など、従来のZ CAMの特長はすべて継承されている。さらに、オートフォーカス機能が進化し、EFマウントとPLマウントだけでなく、ソニーのαレンズでもオートフォーカス制御が可能になったのは大きな進化点だ。AF方式も改善され、精度が向上しているという。

Z CAMが提案する、カメラと連携するライティング

今回の展示では、Z CAM社製の照明も日本初展示された。照明メーカーではなくカメラメーカーが作った照明であるため、その最大の特長は、特定のカメラのカラーバランスに合わせて色を調整できる点にある。

通常の照明では色温度を設定するが、Z CAMの照明には主要なカメラメーカーの名前がリストアップされており、照明自体がそのカメラメーカーのカラーサイエンスに合わせて色を調整する機能を持つ。これは他の照明メーカーにはないユニークな発想であり、正しい白色を出すだけでなく、カメラで撮影した際にどう映るかを重視し、カメラに合わせた色を作り出すことに着目している。

測定器で確認すると、Z CAMの照明が発する光は、太陽光の波形とほぼ一致しており、その品質の高さが証明された。SSIAの基準値も73.2と、照明としてかなり高い水準にある。

品質と価格、独自機能で挑むZ CAM

Z CAM Mark II F6の日本での発売時期は現在調整中とのことだが、一刻も早い発売が期待される。特にVマウントバッテリー採用、SDI出力対応、LANからの給電対応は、業務用カメラとしての大きな強みとなるだろうと語っている。引き続き、スマートフォンアプリからの制御とライブビューにも対応しており、その使い勝手の良さも魅力だ。

Z CAMの照明は、カメラメーカーならではの視点で作られており、カメラとの連携を重視した点が革新的である。撮影現場での色調整の手間を大幅に減らすことが期待できる。また、波形で見た時の品質の高さも特筆すべき点だ。これは、単に明るい光を出すだけでなく、質の高い光を提供しようとするZ CAMのこだわりを感じさせる。

日本の市場はソニーやキヤノンといった大手メーカーが強いが、Z CAM Mark II F6とZ CAMの照明は、その品質と価格、そして独自の機能で、新たな選択肢として注目されるに違いない。