Inter BEE 2025の会場内、RAIDブースにてBright Tangerine社のユニバーサルリグ、Halo(ヘイロー)を取材した。この製品は、映像制作者が抱える機材運用の課題に対し、極めて合理的な解決策を提示している点が印象的だった。
特筆すべきは、その高い汎用性と拡張性である。通常、撮影機材を小型のミラーレスカメラから大型のシネマカメラへとステップアップさせる際、ボディの形状変化に伴ってリグも買い直す必要が生じることが多い。しかし、このHaloは一つのキットで幅広いサイズのカメラに対応できる設計となっている。ニコンのZシリーズのようなミラーレス機から、キヤノンC70やソニーFX3といったCinema Lineのカメラにいたるまで、同一のリグを流用し続けられる点は、長期的なコストパフォーマンスの観点から見ても大きなメリットであると言える。

また、システムを構成するパーツの細部にも、現場での実用性を重視した工夫が見て取れた。特にオプションとして用意されているハンドルは、ユニークなメッシュ構造を採用している。実際に触れてみると、この構造が通気性を確保しており、長時間の撮影で手に汗をかいたとしても蒸れにくく、確実なグリップ力を維持できる仕様となっていた。
カメラの機種変遷に左右されず、長く使い続けられるこのリグシステムは、機材投資の無駄を省きたいクリエイターにとって有効な選択肢となるだろう。

