同社はフィルムカメラ全盛の時代、すでにレンズ専業からカメラメーカーにもなっていたが、デジタルカメラでもFoveonという3層構造の独自のセンサーメーカーを傘下にし、他社とは異なる設計思想のもとカメラを開発してきた。このセンサーを搭載した最初の一眼レフカメラSD9から現行機種SD1までは一般的な一眼レフカメラのデザインだったが、それ以降はデザイン的にも特異な形状のSIGMA dp Quattroシリーズを発売している。
そしてCP+直前の2月23日にレンズ交換可能なミラーレス一眼SIGMA sd QuattroとSIGMA sd QuattroH、単焦点レンズ30mm F1.4 DC DN | Contemporary、望遠ズームレンズSIGMA 50-100mm F1.8 DC HSM | Art、マウントコンバーターMC-11が発表され、今回のCP+で出展された。
CP+直前の2月23日に発表されたミラーレスデジタル一眼カメラSIGMA sd Quattro、HIGHサイズのRAWデータで最大14コマの連続撮影が可能。SAマウントを採用しており、既存のレンズ資産を活用可能
外観や機能は同等だが、SIGMA sd Quattroは3900万画素相当のAPS-CサイズのFoveon Quattroセンサーを搭載し、SIGMA sd QuattroHは5100万画素相当のAPS-Hサイズの新Foveon Quattroセンサーを搭載しているところが異なる。ブースではsd Quattroはハンズオンできたが、sd QuattroHはショーケース内での展示となっていた。ミラーレス一眼は、フランジバックが短いためカメラの小型化が可能で、それに伴ってレンズのラインナップも一新するのが一般的だが、sd Quattroは、デジタル一眼レフカメラSD1と同じSAマウントを採用しおり、レンズ資産を有効に活用可能だ。
SIGMA sd Quattroはフランジバックが短くできるミラーレス一眼だが、一眼レフカメラ用のSAマウントレンズを対象としているため、レンズマウント部分が出っ張っているが、レンズを装着すると一体感があり違和感はない。
オートフォーカスは高速性能に優れた像面位相差検出方式と、合焦性能に優れたコントラスト検出方式の2つのAF検出方式を採用しており、AF精度を保ちながら高速なAFを実現している。また、1回のレリーズで露出の異なる7枚の画像を撮影し、RAW現像ソフトのSIGMA Photo Proで合成することで、ダイナミックレンジが広くノイズレスな画像を生成することができるSFDモードを搭載している。
SIGMA sd Quattroの背面のLCDモニターは大型かつ視認性が良い。ストロボ撮影しているが数字などの表示がはっきりと視認できる
マウントコンバーターMC-11。シグマSAマウント用交換レンズおよびシグマのキヤノン用交換レンズをソニーEマウントカメラで利用するためのコンバーターで、レンズ制御用のデーターを独自にもつことで、絞り制御や手ぶれ補正機能、周辺光量、倍率色収差、歪曲収差の補正機能にも対応している。現在15本のレンズに対応可能となっている。
シグマブース 360°全天球動画
RICOH THETA Sで撮影した360°全天球動画です。視点変更機能を利用するにはPC版Google ChromeブラウザおよびiOS/Android版YouTubeアプリが必要です。(アプリ起動はこちら)