ニコンはフルサイズミラーレスカメラ Z 7やZ 6の開発中ファームアップ情報展示や最新のNIKKOR Zレンズシリーズ、新COOLPIXシリーズとしてA1000やB600などを出展した。

会場では発売前のNIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctや5月以降に予定されている瞳AF機能などの体験コーナーが人気となっていた

Z 7/Z 6の開発中のファームアップでは、新機能として複数の目を検出しピントを合わせたい目を選ぶこともできる瞳AFや、12bit RAW動画HDMI出力、CFexpressメモリーカードへの対応を追加し、AF・AE性能が向上する予定だという。

また、Zシリーズのレンズは2021年までに多種多様なレンズのラインナップを予定しており、NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctをはじめとした、開放F値1.2 の大口径単焦点レンズや、プロフェッショナルユーザー必携の開放F値2.8一定のズームレンズなどが披露された。Zシリーズのレンズは、Z 58mm f/0.95 S Noctのほか、Z 24-70mm f/2.8 SとZ 14-30mm f/4 Sの3本を実機展示。S-Lineレンズとして24mm f/1.8、85mm f/1.8、20mm f/1.8、50mm f/1.2、14-24mm f/2.8、70-200mm f/2.8のモックアップを展示していた。

Zシリーズに対応した開発中ファームウェアは静止画の瞳AFへの対応やAF/AE性能の向上、RAW動画出力の対応、、CFexpressメモリーカードへの対応が予定されている

参考出品のバッテリーパックMB-N10はLi-ionバッテリーEN-EL15bを2個装填でき、撮影コマ数および動画撮影時間を約1.8倍に拡張することができる

Z 6/Z 7は搭載されているセンサーに違いがあり、Z 7は4575万画素で約9コマの連射が可能なほかISO感度範囲は64-25600となっている。Z 6は2450万画素のセンサーで約12コマの連射が可能でISO感度範囲は100-51200。動画対応はZ 6/Z 7ともにフルHD1080/120pおよび4K UHD/30pに対応

Zマウントシステム開発展示のコーナーではNIKKOR Zレンズのラインナップとして、2021年までのロードマップのリストと、既発表のものも含め12本のレンズやマウントアダプターFTZ、バッテリーパックなどをモックアップを交えて披露された

マウントアダプターFTZはAI改造レンズおよびAI NIKKOR以降のレンズ約360種を装着してAE撮影もしくはAE/AF撮影ができるようにするためのアダプター

Zマウントシステム開発展示のコーナーで出展されていたZレンズのラインナップ

NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctは明るいという特徴もあるが開放時における美しいボケの描写も魅力の一つとなっている

NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctは1977年に発売された単焦点レンズAI Noct Nikkor 58mm F1.2の設計思想を引き継ぎ、Zマウントのレンズとして設計されたもので、究極の光学性能の追求と極めて明るい開放F値0.95がもたらす、高い解像力と美しいボケの連続性や点像再現性に重点をおいており、立体感あふれる描写性能を実現すべく開発されたとしている

NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctのカットモデル。レンズ構成はダブルガウスを基本とした非球面レンズを含む10群17枚構成で、反射防止コーティングには新開発のアルネオコートを採用している

NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sは、フルサイズのニコンFXフォーマット対応の焦点距離14mmからの超広角ズームレンズ。レンズ先端にフィルターを直接装着可能で、PLフィルターやNDフィルターなど、従来は使えなかったフィルターの効果が楽しめ、さらにフィルターやフードでレンズ最前面を保護できるため、防塵・防滴に配慮した設計と相まって、アクティブなカメラワークにも安心となっている。また、動画・静止画を問わずに一段と高精度なAF制御を実現可能で、静粛性とレスポンスに優れたステッピングモーターの採用でAF機構の静音駆動を実現している

NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sは、FXフォーマットで広角24mmから中望遠70mmまでの使いやすい標準域の焦点距離範囲を、明るい開放F値2.8一定でカバーする標準ズームレンズ。NIKKOR Zレンズにおいて新たに設定されたS-Lineに属する高性能レンズ。AF駆動系には光学性能を高めるために、複数のフォーカス用レンズ群を複数のAFアクチュエーターで駆動させるマルチフォーカス方式を採用している