「映像人」は今、何を求め、これから何を求めていくのか?
PRONEWSでは日頃、映像制作に携わる人々を「映像人」と称して取り上げ紹介してきた(映像人ファイル2021)。これまでも映像業界は様々な変化をしてきたように、社会や人々の生活スタイルの変化に伴うメディアのかたち、在り方により、そしてそれを補完、後追いするかのようなハードウェアやソフトウェアの技術革新を背景に、プラットフォームが変化し、映像自体が変わる。
求められる映像が変化し、映像をつくる機器やフォーマットが変わる。映像機器やフォーマットが変化することで、制作手法や携わる人々の役割も変わる。これまでもそうであったようにこれからも変化していくだろう。
特にここ数年のコロナ禍では、映像業界においても広範囲にそして大きな変化を与えたに違いない。その激流の中、「映像人」は今、何を求め、これから何を求めてくのか?
PRONEWSでは「映像人」がクリエイティビティを発揮し、作品を創る上で欠かせない映像機材について、アンケート調査を行い追ってみた。その調査結果から見えてきたものを本特集で紹介していこうと思う。
アンケート調査概要と特集のメインテーマ
まず、アンケートの調査概要は以下の通り行った。調査の目的としては映像人が使用する映像機材のトレンドを少しでも顕在化させてこれから機材の導入を検討する読者に参考になればと考えている。
■アンケート調査概要
- 調査目的:映像制作に携わる方が使用する映像機材のトレンドの一端を顕在化するため
- 調査期間:2022年2月18日~3月18日
- 調査対象:PRONEWS読者、SYSTEM5利用者、PRONEWSのSNSアカウント告知による認知者
- 調査方法:当社Webアンケートシステムによるインターネット調査
- 調査回収状況:有効回答数627件、アンケートアクセス数1,609、有効回答数/アクセス数39%
回答者の基本属性は以下の通り。
あなたの性別をお教えください
あなたの年代をお教えください
あなたが所属する団体についてもっとも適当なものを1つお教えください
今回の調査精度をあげるために、分岐質問で「日常的に動画撮影を行っている」を絞り込み、その方々の回答結果を考察対象とした。
また、映像制作の多様化が進む中で、小規模、ワンマンオペレーションの案件も増え、機動力の向上やワークフローの効率化も求められてきた。その流れが反映されてか、ミラーレスカメラの動画ユースが定番化してきた。さらにユーザーの要求は、センサーサイズの大型化、8K/4K記録、ハイフレームレート、ハイダイナミックレンジなどの高性能化にシフトしている。それを敏感に感じ取ったメーカーがユーザーのニーズを満たすかのように新製品を続々とリリースしてきている。2022年も春先からキヤノン「EOS R5 C」、パナソニック「GH6」といった動画ユーザー向けのミラーレスカメラが発売され、さらにメーカー各社から新製品がリリースされることが予感される。
ミラーレスカメラは台頭だけにとどまらず、今後新しい層の動画ユーザーを巻き込みながら、カメラのメインストリーム機になるのは間違いない。今回のアンケート調査を実施するにあたり、ミラーレスカメラの所有状況とそのアクセサリーの事情を知るべく、設問にしっかりと盛り込んでいる。本特集ではミラーレスカメラとそのアクセサリーをメインテーマとして展開していくことにする。
■特集INDEX
- Vol.00:映像人カメラ・アクセサリー実勢調査〜業界機材トレンドとは?
- Vol.01:映像人にとってミラーレスカメラとは何か?そして何を捉えているのか?
- Vol.02:ミラーレスカメラの醍醐味。レンズはどう選び、使い分けるのか?
- Vol.03:リグがなぜ必要なのか。おすすめブランドと選定ポイントを探る
- Vol.04:ATOMOS vs Blackmagic Design!外部レコーダーの2大ブランドあなたはどっち派?
- Vol.05:百花繚乱のカメラマイクとワイヤレスマイク!私はこう選ぶ!
- Vol.06:映像の質をあげるオンカメラライトを探る