ニコンはInter BEE 2024の同社ブースで、「Z9」の開発中ファームウェアを先行展示した。2024年10月30日に開発発表したパワーズーム搭載の「NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ」に対応するアップデートで、リリース時期は未定としている。

PZレンズに対応した機能を追加

新ファームウェアでは、「カスタムメニューの管理」の「操作」に「ズームリング操作(PZレンズ)」や「パワーズームの操作設定(PZレンズ)」を追加した。

「ズームリング操作(PZレンズ)」の中には、「ズーム回転方向の変更」「ズームリングの角度設定」がある。

「ズームリングの角度設定」は、最大360°まで角度の設定が可能。大きく設定すれば、精密なズーム操作にも対応できそうだ。

「フォーカスリングの角度設定」は、最大「角度720度」の選択が可能。

「ズームリング操作(PZレンズ)」では、レンズの回転方向の設定が可能。ニコンのズームリング・ピントリングの回転方向は時計回りだが、放送・シネマ用レンズは反時計回りを一般的な仕様としている。こちらの設定で、回転方向を反時計回りに変更することが可能。

ゼブラ表示やウェーブフォームモニターに関する機能の追加

[カスタムメニューの管理]に関するアップデートもいくつか予定している。

露出オーバーで白とびした部分を斜線で警告してくれるの「ゼブラ表示」は、設定できる色が増えた。

これまでのゼブラ表示は、色を設定できなかったが、新ファームでは、「黒」「グレー」「赤」「緑」「青」の5色から選択が可能。

「ウェーブフォームモニター」は、「大きさ」「透明度」「表示位置」が設定できるようになった。「透明度 小」ははっきり映り、「透明度 大」は透けて映る。画面の邪魔をしない位置に設定が可能になる。

大きさは「STANDARD」、透明度は「3」、表示位置は「右上」の設定例
透明度をはっきり映る表示にした場合

位置は、固定だったが、「右上」「右下」「左上」「左下」から選べるようになった。インタビューの撮影で画面下側に演者がいる場合は、「ウェーブフォームモニター」が邪魔して構造が決められないということがあった。このような場合はは、位置を上側に設定して解決できるようになった。