
YC Onionブースにおいて注目されたのは、SongRawのフルフレームオートフォーカスレンズ「50mm F1.2 Moonlit」だ。SongRawは最近発表されたばかりのレンズブランドで、初製品となるこのレンズがNABにて展示されていた。


YC Onionのブースに展示されていたものの、YC Onionの製品ではない。この点についてYC Onionに問い合わせたところ、「SongRawはYC Onionの戦略的パートナー」であり、今回のNABでの展示にいたったという。SongRawは、2023年に設立されたミラーレスカメラレンズの研究開発と製造を専門とする独立したブランドであるとのことだ。
50mm F1.2 Moonlitの特筆すべき点として、ブランド初の新製品がF1.2という大口径のオートフォーカスフルサイズレンズであることが挙げられる。近年、中国のレンズメーカー製品においてはオートフォーカス機能の搭載が一般的になりつつあり、加えてViltroxのLABシリーズのように、より高度な性能を特徴とする製品が登場する傾向が見られる。


展示されていたレンズは実際に動作しており、製品版に近い状態であったと見受けられた。
外観からは、F1.2というスペックからも推察されるように、高級レンズとしての印象を受けた。金属製のボディが採用され、洗練されたロゴとデザインが、高価格帯のブランドイメージを醸し出していた。
主な特徴として、F1.2の大口径が挙げられる。これにより、浅い被写界深度と大きなボケ効果が得られる。AF駆動にはSTMステッピングモーターとクローズドループモニタリングシステムが搭載され、瞳トラッキング機能に対応する。

レンズ構成は10群15枚で、絞り羽根は13枚、最短撮影距離は0.52メートル、フィルター径は72mmである。
中国においては、ソニーEマウントバージョンが5月20日に店頭販売を開始する予定である。今後、ZマウントとLマウントのバージョンも発売が予定されており、その動向が注目される。

