
Kiloviewは3年連続でNABに出展している。同社はNDIに関する実績が豊富であり、KiloviewはVizrtのコンバーターのOEM製造元であることが知られている。メーカーによる公式な発表はないものの、両社のコンバーターの実機を比較することでその関連性は確認できる。
Kiloviewの注目製品は、5Gワイヤレスボンディングエンコーダー「P3」シリーズである。これは、複数の携帯電話回線を束ねて映像を伝送するもので、TVU NetworksやLiveUの製品と類似の機構を持つ。「P3」は、4チャンネルの5Gセルラー回線、WiFi(2.4GHz/5GHzデュアルバンド)、ギガビットイーサネットの計6つのネットワーク接続に対応する。「P3 Mini」は4Gワイヤレスボンディングエンコーダーであり、3つの4Gセルラーネットワーク、1つのWiFi、1つのRJ45イーサネットポートをサポートする。

ボンディングサーバーは、Kiloviewが無償で提供するソフトウェアをLinuxサーバーにインストールすることで構築可能である。しかし、Linuxサーバーの準備が困難な場合への対応として、今回Cradleシリーズ「RF02」が発表された。これはオープンギアのフレームのような外観で、内部にOSを搭載しており、これ自体がボンディングサーバーとして機能する。
RF02を導入しスタジオに設置することで、ボンディングエンコーダーとの連携が容易になる。これにより、例えば、撮影現場でボンディングエンコーダーを使用し、スタジオへ映像を伝送するといった運用が容易になる。


RF02は、エンコーディング、デコーディング、NDI入出力変換、4Kメディア変換ゲートウェイ、4Kデコーディングゲートウェイなど、多様な機能を持つカードに対応し、カスタマイズが可能である。最大18枚のサービスカードをサポートし、多数のビデオ信号の送受信やエンコード・デコード処理に対応できる。

