ディレクター:金澤 善風 株式会社電通クリエイティブピクチャーズ [映像人ファイル2025]

金澤善風:ディレクター
株式会社電通クリエイティブピクチャーズ

1992年秋田県生まれ。武蔵野美術大学卒業後、2015年電通クリエーティブX(現 電通クリエイティブピクチャーズ)入社。

――現在メインとなる業種を教えてください
CM、Webがメインです。

――映像業界を目指した理由や経緯を教えてください
大学ではデザイン学科でしたが、映像やCMの授業に出て映像に興味を持ちました。4:3の時代のTVCMが好きなのもあり、短いスパンで多くの映像を作れることにも魅力を感じました。
0から考えることより、すでにあるものにいろいろなことを足したり、変えたり、発展させるのが得意だと感じていたので、CM演出の仕事は企画を素敵に仕上げる部分に惹かれました。これやん!って感じ。

――映像制作に関する知識はどうやって身に着けましたか?
大学での授業と、多くは入社後にいろいろな人のやり方を見て、自分なりに一つ一つ身につけていきました。周りにプロがたくさんいる業界なので、今でも知らないこと、悩んだりしたことはなんでもすぐ聞きます。

――映像業界で働くことの面白さや魅力、逆に苦労することを教えてください
面白さ・魅力:多くは1回限りで、同じ仕事がないことです。制約やルールがある中、試行錯誤した分だけ形に現れて、その反応もわかりやすいのが面白くて魅力的だと思います。

苦労する点:自分の趣味嗜好が演出に滲み出るので、たまに恥ずかしくなる時があります。「ふ〜ん、こいつこういうのが面白いんだ」みたいに思われてるんじゃないかと思ったりして。
あとは映像が好きだと、仕事と趣味が混ざってるような感覚になって、もう逆に全然関係ないことを衝動的にしたくなったりして、石を拾いに行ったり、民芸品をガッと買い集めたり。でもそんな行動も演出に活きることがあるので、結局仕事につながる、みたいな。浪費が増えることとかですかね。

――ご自身の業務に欠かせない、またはよく使う機材や愛用品などを教えてください
コンテはiPad miniで描いています。でも、紙に描く感覚が好きなので紙のような質感になるフィルム。これは必須です。
尺を図るストップウォッチは、針が付いているアナログのものを集めることに一時期ハマっていて、JANPICの一周60秒を使っています。
編集はMacBook 13インチで、なんでも小さいのが好きです。
あとは家でも現場でも疲れたらクエン酸を飲みます。粉タイプのやつです。

――映像制作の中で注目しているジャンルとその理由を教えて下さい
AI技術、SNS
AI技術:生成画像は演出の手法にすでに役立っているし、動画生成も驚きが生まれるので好きです。
SNS:SNSばっかり見て一時期卑屈になったりもしましたが今はいい付き合いをしています。新しいスタッフや作品を見つけやすくなったのは、いい感じにAIが学習してくれたから?映像と全く関係のない仕事や生活をしている人を見るのも好きで、いろんな界隈で生まれるミームを知っていると、逆に知らないと楽しめないコンテンツも増えているので、やっぱり常に見ています。

過去の担当作品例:

  • サントリー|ザ・プレミアム・モルツ|飲みに誘うのムズすぎ問題
  • BDSバイクセンサー|ホラー篇、選択篇