国際放送機器展覧会「IBC 2025」の会場で、Pixboom社が最新のハイスピードカメラ「Pixboom Spark」を展示した。このカメラは、高解像度での超スローモーション撮影を特徴としている。

Pixboom Sparkは、4K解像度で毎秒1000フレーム(FPS)、2K解像度では毎秒1800フレームのスローモーション撮影に対応する能力を持つ。搭載されているセンサーは、スーパー35サイズのグローバルシャッター付きBSI(裏面照射型)センサーである。このBSIセンサーは、従来のFSI(表面照射型)センサーと比較して約4倍の感度を持つとされている。グローバルシャッターの採用により、高速で動く被写体を撮影した際に生じる歪みをなくすことができる。

記録方式には、連続記録モードが採用されており、撮影したハイスピード映像は直接SSD(ソリッドステートドライブ)にストリーミング保存される。これにより、長時間の撮影が可能となる。撮影後のワークフローは、カメラからSSDを取り出し、USB-Cケーブルを介してコンピューターに接続することで、映像データを転送する。データはCinemaDNG形式で記録されており、Premiere ProやDaVinci Resolveといった主要な編集ソフトウェアで直接扱うことができる。

外部接続端子として、映像出力用に12G-SDIとHDMI 2.0ポートを備えている。これにより、4K映像のモニタリングに対応する。また、他の機器との同期を目的としたシンクポートや、カメラ制御用のGPIOおよびシリアルポートも装備している。

電源は、DC入力(15Vから24Vに対応)のほか、Vマウントバッテリーも使用可能である。これらの電源はホットスワップに対応しており、撮影を中断することなく電源を交換することができる。DC電源とVマウントバッテリーの併用も可能となっている。