朋栄ブースでは、創業55周年を迎え、新たなメインテーマ「Connecting the present, Building the future」を掲げて出展。ブース内は「FOR-Aハイブリッドソリューション」「AI/クラウドソリューション」「イベントソリューション」の3エリアで構成され、多彩な展示が行われている。
「FOR-Aハイブリッドソリューション」エリアでは、機能統合型ライブ制作システム「FOR-A IMPULSE」を中心に、Hi-RDS(階層型RDS)やソフトウェアデファインド製品を活用したリソースシェア環境を紹介。MoIPとベースバンドが共存する新しい制作環境を提案している。
「AI/クラウドソリューション」エリアでは、会場外のデータセンターと連携したリモートライブプロダクションをはじめ、ノンリニア編集やテロップ制作のクラウド環境など、制作現場の省力化・自動化を支援する多様な製品とソリューションを展示。クラウドを活用した次世代の映像制作フローを提案している。
「イベントソリューション」エリアでは、ウォールコントローラーやイベントプレイヤーを展示。ライブプロダクションシステムコーナーでは、新製品となるルーティングスイッチャーとビデオスイッチャーを紹介している。さらにメインステージでは、スペイン・Alfalite社製LED Wallを使用したFOR-A IMPULSEのプレゼンテーションも実施。迫力ある映像演出とともに、そのポテンシャルを体感できる内容となっている。
中でも特に注目を集めているのが「FOR-A IMPULSE」だ。朋栄製品の幅広い機能をソフトウェア化し、共有プラットフォーム上に集約。柔軟なシステム構築と運用を実現する、ソフトウェアベースの機能統合型ライブ制作ソリューションとなっている。ソフトウェア化された機能はNodeとして定義され、これらを組み合わせることで処理パイプラインを構築。柔軟かつ自由度の高いシステム設計が可能になる。
導入時は必要最低限のNode構成からスタートし、拡張が必要なタイミングで期間限定のNode追加も可能。不要になれば縮小できるなど、スケーラビリティに優れた運用が特徴だ。その時々の運用規模や制作内容に応じて、機器・機能・人的リソースを効率的に活用でき、手間と時間の削減、そして高いコストパフォーマンスを実現する。
さらに、バックアップやメンテナンスに必要な機材を一本化できることで、技術者の負担軽減にも貢献。直感的な操作性を備えたFOR-A IMPULSEは、高度な専門知識がなくても扱いやすく、ライセンス管理やサポート体制も含めて安定した運用をサポートする。
Inter BEEブースでは、隣接ブースに設置されたHi-RDS(階層型RDS)をはじめ、マルチチャンネルプロセッサー「FA-1616」、マルチビューワー「MV-1640IP」などのIP関連機器との接続を実演。
さらに、キャラクタージェネレーター「VWS-1100シリーズ」やファイルベーストータルソリューション「MediaConcierge」、SDI製品「MFR-3100EX」とのリソースシェア連携も展示している。
また、NTTスマートコネクト協力のもと、NTTデータセンター内に設置したFOR-A IMPULSEをリモート操作する実演も実施。
プレゼンテーションでは、昨年も注目を集めたグラフエディターの新UIに加え、映像演出を大きく進化させるシーンエディターも紹介された。さらに、朋栄が描く今後のロードマップについても発表が行われ、同社の未来への展望を感じさせる内容となった。