キヤノンブースでは、シネマカメラや放送用ズームレンズなど多彩な映像制作機器に加え、バーチャルプロダクションシステムをはじめとする映像制作現場の業務効率化・パフォーマンス向上に貢献する各種ソリューションを展示。次世代の映像制作を支えるキヤノンの取り組みを「LIVE/BROADCAST」と「CREATIVE/PRODUCTION」の二軸で表現し、放送・映像制作現場に向けた多様な提案を行っている。

注目の商品・ソリューションが、ブースに勢ぞろいしており、日本でこれらを体験できる最大の場となるだろう。

リモートカメラソリューション「マルチカメラオーケストレーション」

複数のPTZカメラが、オペレーターが操作する1台のカメラの動きに連動して動作し、マルチアングルによる多彩な映像表現を実現する「マルチカメラオーケストレーション(以下、MCO)」を展示。

ブースでは、「CR-N700」を中心としたオールPTZカメラ構成のMCOスタジオを構築。さらにバーチャル合成やデジタルカンペなどを組み合わせることで、省人・省力化と多様な映像表現を両立する、次世代スタジオの形を体験できる展示となっている。

マルチカメラオーケストレーション GUI
マルチカメラオーケストレーション 説明図

AMLOSコンポーネント

「AMLOS」は、リアルとオンラインが共存するハイブリッド会議環境に対応したリモートコミュニケーションシステムとして誕生したが、2023年11月から行われた国内でのテストマーケティングを踏まえ、AMLOSの基本コンセプトである、

  • マルチソースを集約し配信する
  • 視聴者が複数の視点を自由に選ぶ
  • リモートカメラ映像の映像処理

という仕組みを、より柔軟に開発や運用に取り入れられる「コンポーネント形式」にて2026年1月以降リリースを開始する。

今回の展示では、そのコンポーネントを組み合わせたソリューションとして展示を行っている。マルチソースの配信や画面数や視聴ソースの選択を体感することで、映像配信や会議システムとの連携拡張など、AMLOSコンポーネントを活用した様々活用を方法を連想できる構成となっている。

AMLOSコンポーネント GUI
AMLOSコンポーネント 説明図

キヤノンバーチャルプロダクションシステム

EOS C400/C80/C50で使用可能な「キヤノンバーチャルプロダクションシステム」を展示。RF通信を活用することで、レンズキャリブレーション不要でズームに連動した歪曲データを継続的に取得可能。RFレンズを活用するため、レンズギアが不要で、AFを用いたバーチャルプロダクション撮影が行える点が特徴だ。

ブースでは、Mobeon株式会社の技術協力のもと、Aximmetryソフトウェアを用いたシステムを展示。多くのスタジオで導入されているグリーンバックを活用し、既存環境を活かしたバーチャルプロダクションの新しい形を提案している。

EOS C400を用いたバーチャルプロダクション撮影を展示
キヤノンバーチャルプロダクションシステム 説明図

シネマカメラ「EOS C50」

EOS C50

「EOS C50」は、新開発の7Kセンサーを搭載し、オープンゲート記録や縦クロップ同時記録に対応した自由度の高いシネマカメラ。大型ファンを備え、12bitの内蔵RAWで長時間記録が可能。さらにオーバーサンプリングによる高画質な4K映像を、付属ハンドルからデジタルズーム操作で撮影できる。

EOS C50 付属ハンドル オーディオ調整部分
EOS C50 端子部分

信頼性と機動性を兼ね備えたコンパクトボディは、映画からSNSまで多様化する映像制作ニーズに対応。ブースでは、様々な現場を想定したセッティング展示や、EOS C50を実際に使用したクリエイターによるセミナーも実施されている。

EOS C50 縦横同時記録に対応
EOS C50 ジンバル運用
EOS C50 リグを組んだ状態での展示

シネサーボレンズ「CN5×11 IAS T」

CN5×11 IAS T

「CN5×11 IAS T」は、新開発のドライブユニット「e-Xs V」を搭載し、「CINE-SERVOレンズ」シリーズ最広角となる焦点距離11mmの超広角撮影と、シリーズ最軽量を実現。被写体に接近した撮影でも広い画角と奥行きのある描写を可能にする。

機動力が求められる現場でも、浅い被写界深度による印象的な映像表現をサポートし、ライブ撮影から映画制作まで多様なニーズに対応。ブースでは、実際の使用シーンを想定した撮影体験コーナーが設けられ、CINE-SERVOレンズシリーズの豊かな表現力を体感できる。

CN5×11 IAS T シリーズ最広角となる焦点距離11mm