TASCAMブースでは、Dante対応ML/MMコンパクトプロセッサーシリーズや、DSP内蔵マトリクスミキサーMX-8A、24トラックライブレコーディングミキサーModel24、新製品のリニアPCMレコーダーDR-Xシリーズなどのほか、今回ビデオエンコーダー/デコーダー/レコーダーシステムVS-R264およびVS-R265を参考出品した。

VS-R264はフルHDに対応、VS-R265は4KおよびUHDに対応しており、ビデオのエンコードやデコード、およびストリーミングが可能な製品。いずれもSDメモリーカードやUSB3.0接続の外部ストレージへの記録機能も装備している。ホールや会議室、イベント会場などの音響機器を展開している同社としては、映像を伴うネット配信を手軽に行える機器として音響設備機器の延長線上にある製品で今後の展開が期待される商品である。

VS-R264およびVS-R265は会社の支社間など離れた地域を結びビデオ会議するため音声や映像を相互に伝送するシステムを簡単に構築することができる

イベント会場などでも最近はネットで同時公開することが一般化してきており、こうした分野を得意とする同社が今回映像系の機器を開発し参考出品した

参考出品されたVS-R264とVS-R265。1Uハーフラックサイズの小型で設置場所を取らず簡単な操作でネットへ映像配信するとともにSDメモリーカードに記録することが可能

映像系の入力はHDMIでスルー出力があるので、既存システムの間に簡単に接続可能だ。VS-R264はフルHDに、VS-R265は4KおよびUHDに対応

VS-R265の設定画面。IPアドレスを指定してWEBブラウザで全ての設定を行うことができる。写真はVS-R265の設定画面なので4KやUHDの項目がある。もちろんネット環境などに応じてSDや320×180などの設定も可能

Danteソリューションの一つとして今年の2月に発売となった新製品MM-4D。4チャンネルのマイク/ライン入力および4チャンネルDante入力の合計8入力ソースに対応。入力にコンプレッサーや4バンドパラメトリックEQ、オートレベルコントロールなどの機能を搭載しており、接続するマイクやライン機器に合わせた細かな調整もできる

アナログライン入出力/DanteコンバーターML-16D/32D。ML-16Dは16チャンネル、ML-32Dは32チャンネルのアナログライン入力/出力信号をDanteに変換するコンバーター

8マイク/ライン入力、8ライン出力を装備したマトリクスミキサーMX-8Aや8系統のステレオライン入力をミックスするラインミキサーLM-8ST、マスタークロックジェネレーターCG-2000、マスターレコーダー/ADDAコンバーターDA-3000、ソリッドステート/オーディオレコーダーSD-20Mなど

24トラックライブレコーディングミキサーModel24。ミキサー機能のほか、マルチトラックレコーダーやオーディオインターフェースを備えてマルチユースのコンパクトミキサー

往年の名機が並んだショーケースは最近同社の恒例となっているようだ。昔を懐かしむユーザーの話のネタだけでなく、復活を望む声や当時の機器にあって今の機器にない機能や特徴など、今後の機器開発のネタとしても欠かせないディスプレーとなっているようだ