アーザス株式会社は、2025年9月18日・9月19日の2日間、富山県民会館にて開催した「北陸放送機器展2025」に出展。ブースでは、リアルタイム合成ソフトウェア「Qimera(キメラ)」を活用したバーチャルプロダクションのデモンストレーションが来場者の注目を集めていた。
「Qimera」は、Unreal Engineの高品質なCGと、グリーンバックで撮影した実写映像をリアルタイムで合成するリアルタイムバーチャルプロダクション合成ツールである。ブースでは、小スペースのグリーンバックと照明というシンプルなセットアップでありながら、カメラを動かすとそれに追従して広大なCG空間が広がり、没入感のある映像が一瞬で生成される様子が披露された。

このシステムの大きな特徴は、専門知識を持たないオペレーターでも、スイッチングやCGオブジェクトの出し入れといった操作を簡単かつ直感的に行える点である。これにより、例えばお天気コーナーや選挙速報といった、短時間で情報を更新する必要がある番組制作において、絶大な効果を発揮する。Web APIと連携し、天気予報サイトの情報をリアルタイムでCG空間内のモニターに表示したり、あらかじめ用意した動画素材を再生したりといった、多彩な演出が容易に実現できる。
また、スタジオセットを瞬時に切り替えられるため、一つのスタジオで複数の番組を効率的に制作することも可能だ。
システムは、サーバーとワークステーションが一体となっており、カメラ4入力まで対応するBlackmagic Design社のキャプチャーボードなどが内蔵されている。PTZカメラと組み合わせることで、カメラのパン・チルト・ズーム情報とCG空間をリアルタイムで連動させることができる。
担当者によると、「Qimera」は、比較的小規模なスタジオで、1〜3カメ程度のPTZカメラを使用し、コストを抑えながら高品質なバーチャルプロダクションを実現したいというニーズに最適なソリューションであるという。
ブースでは、PTZカメラの操作性を向上させるRCT(Real-time Camera Tracking)社のコントローラー「FR-2 Fluid Remote」も展示されていた。従来のジョイスティック式とは異なり、カメラマンが普段の撮影と同じ感覚でカメラワークを行えるため、PTZカメラの操作を格段に容易にする。

アーザスはこうした最先端のバーチャルプロダクションシステムを提案することで、放送業界を中心に、映像制作を力強くサポートしている。