「ニコン / RED Digital Cinema / MRMC / ニコンイメージングジャパン」ブースで、RED Digital Cinemaは大きく「シネマ」と「ブロードキャスト」の2つのテーマを軸に展示を行っている。
シネマ向けの展示では、最新カメラ「V-RAPTOR XE」が紹介された。同機は「V-RAPTOR」をスリム化し、より導入しやすい価格帯を実現したモデルだ。コンパクトながらシネマ撮影に必要なスペックを網羅しており、ラージフォーマットであるVV(Vista Vision)センサーで、8K60pや4K240pの撮影が可能となっている。
一方、ブロードキャスト向けの展示では、V-RAPTORにSMPTE対応モジュールを装着したシステムカメラ仕様が提案されている。これによりベースバンド伝送が可能となり、4K映像を出力しながら同時にフルHD(1080)の送出も行える。インカム、リターン、タリーといった放送現場に不可欠な機能も完備している。
さらに、同社の「RED Connect」技術を搭載している点も見逃せない。R3D(RAWデータ)とベースバンド信号を同時にSMPTEファイバーで伝送し、ベースステーションで解析する仕組みにより、4Kでの4倍速や3倍速といったハイスピード撮影を実現している。
また、放送業界での運用を考慮し、カラーサイエンスの操作性も強化された。従来のシネマ制作フロー(IPP2やLUT)に加え、放送現場で標準的なソニー製RCP(リモートコントロールパネル)を使用した操作にも対応。担当者は「他社製カメラと混在する環境でも、操作性が共通しているため合わせやすい」と、その導入メリットを強調した。
