Inter BEE会場で行われたPRONEWS初回インタビューでは、ソニーが展示した最新カメラ群と撮影ソリューションを総覧した。
まず注目を集めたのは、新フラッグシップハンディカム「PXW-Z300」だ。従来のZ280の機動力を継承しつつ、ユーザーの要望に応えた3リング操作系や、自由度の高い新型LCDアームを搭載。ビューファインダーを排し、MIシューに送受信機などを装着する運用性を高めた設計が特徴だ。
さらに、ソニーとLiveUが共同開発した小型ライブ送信機がZ300と組み合わせて展示されていた。3つのモバイル回線を束ねることで、現場からのリアルタイム伝送を強力にサポートする。プロダクション向けには、HDCシリーズや新型「HXC-FZ90」といったシステムカメラも披露。4K対応、マルチフレームレートに加え、レンズとビューファインダーがセットになった導入しやすいパッケージとして注目を集めていた。
シネマ領域では、VENICEのミニ拡張システムによる3D撮影ソリューションを展示。2つのセンサーブロックを使った自然な立体表現と、75インチの大型立体ディスプレイによる裸眼3D視聴は、多くの来場者を惹きつけた。
そのほか、AI骨格検出で高精度な自動追尾を実現するAI PTZカメラ、ドラマ・CM用途を見据えた新ショットガンマイク「778」など、幅広いラインナップを公開している。特にZ300は、撮影データに"真正性情報"を付与するC2PA対応を実装した点が大きな話題に。フェイクコンテンツ対策として業界全体が注目する技術を、今後も対応機種を拡大していく方針が示された。
ソニーは、ハンディカムからシネマ、ライブ、放送システムまで、撮影から伝送・表示に至る一連のワークフローを強化し、次世代の映像制作環境を提案している。
