ローランドのブースでは、3つの展示テーマのうちの3つ目として「ライブプロダクション」コーナーを展開している。ライブ配信やスポーツ中継をテーマにしたこのエリアで注目を集めているのが、ビデオスイッチャー「V-160HD」の最新バージョンVer 3.5だ。
今回のアップデートの目玉は、隣接して展示されているヤマハのデジタルミキサー「DM3シリーズ」との連携機能だ。この連携機能は、ビデオスイッチャー「V-80HD」で先行して対応していたものだが、V-160HDユーザーからの要望が多数寄せられたことを受け、今回実装されることになったという。
デモンストレーションでは、iPadアプリ「V-160HD Remote」を表示した状態で連携の様子が披露された。DM3のフェーダーを操作するとV-160HD側のオーディオミキサーが連動し、逆にV-160HD側を操作するとDM3のモーターフェーダーが動くという、双方向での通信制御が実現されている。レベルコントロールやミュート操作もシームレスに行える。
また、「シーンメモリー」の連携も強化されている。V-160HDのユーザーボタンからDM3のシーンを呼び出すことが可能なほか、マクロ機能を使用すれば、ボタン1つでV-160HDの映像シーンとDM3の音声ミキシングシーンを同時に切り替えることができる。映像と音声を同期させたスムーズなオペレーションが可能だ。
接続はLANケーブル1本で完結する。配信・中継の現場で事実上のスタンダードとなっている両機がシームレスにつながる今回のアップデートは、多くのプロフェッショナルにとって、ワークフローを劇的に改善する待望の機能強化と言えそうだ。
