Inter BEE 2025のブラックマジックデザインのブースでは、「Blackmagic Cloud」を活用したクラウドスイッチャーの仕組みが日本初公開となった。NABショーでの発表以来、国内では初のお披露目となる。

担当者によると、本システムは従来現地に設置する必要があったスイッチャーやルーターなどの機材をすべてクラウド化したものだという。ユーザーは「Blackmagic Cloud」のUI画面や「ATEM Software Control」を通じて、クラウド上のスイッチャーを直接操作する仕組みとなっている。

スイッチング映像の確認には、PC上で動作するアプリ「Remote Monitor」を使用する。また、映像入力に関しては専用エンコーダーだけでなく、iPhoneアプリ「Blackmagic Camera」も利用可能で、SRTプロトコルを用いてクラウドへ直接映像を伝送できる。

特筆すべきは、物理的なハードウェアパネルでクラウド上のスイッチャーを操作できる点だ。ブースでは、カメラコントロールとスイッチャー操作をそれぞれのパネルで行うデモが実施されており、物理操作による直感的なコントロールとクラウドの利便性を両立させている。

クラウドスイッチャーからの出力は、YouTubeなどへの直接配信はもちろん、同社のデコーダーを使用して映像を受信することも可能だ。担当者は「これまでは多くの機材を現地に持ち込みセットアップする必要があったが、本システムにより省人化と効率的なライブ配信が可能になる」と語った。同サービスは近日中に開始される予定だ。