Inter BEE 2025の会場において、日本サムスン株式会社の販売特約店であるITGマーケティング株式会社は、Samsung SSDの最新ストレージソリューションを展示した。ブースでは、次世代規格に対応したメモリーカードや、高速インターフェースを活用した大容量データの転送デモンストレーションが行われ、映像制作現場におけるワークフロー効率化が提案されている。

注目を集めていたのは、アクションカメラなどでの使用を想定した「microSD Express」カードの展示だ。同製品は、従来のmicroSDカードと比較して約5倍のデータ読み出し速度を実現している。ブースではGoProなどのデバイスで撮影したデータをPCへオフロード(バックアップ)する際の時間を大幅に短縮できる点が紹介され、撮影現場でのデータ管理における利便性の高さが示された。

また、ハイエンドPC環境向けのソリューションとして、Samsungの最新SSD「9100 PRO 8TB」を用いた超高速データ転送の実演も行われた。このデモンストレーションでは、OWC製のエンクロージャー「OWC Express 1M2 80G USB4」に同SSDを搭載し、次世代の高速インターフェースであるThunderbolt 5接続環境下での性能検証が公開された。

ベンチマークソフト「CrystalDiskMark」による計測では、読み込み速度が約6,200MB/s、書き込み速度が約6,000MB/sという数値を記録した。さらに、実用シーンを想定した検証として、合計371GBにおよぶ18個のNRAW(Nikon RAW)ファイルをコピーするテストの結果も提示された。従来のUSB 3.2 Gen 2接続(転送速度約1,000MB/s)の外付けSSDではコピー完了までに約6分47秒を要したのに対し、Thunderbolt 5接続環境下の「9100 PRO 8TB」ではわずか1分4秒で処理が完了した。

このように、最新のSSDと高速規格に対応したエンクロージャーを組み合わせることで、大容量の映像素材を扱う制作フローにおいて劇的な時間短縮が可能となることが実証された。ITGマーケティングは、これらの高速バックアップソリューションを通じて、クリエイターの生産性向上に寄与する姿勢を示している。