Inter BEE 2025の会場において、イノベーターワンが特殊形状のLEDディスプレイや裸眼3D技術を活用した最新の映像ソリューションを展示した。

まず公開されたのは、空間演出を主眼に置いた特殊なLEDディスプレイの構成である。ブースの中央には球体型のLEDディスプレイが配置され、その背面には自由に湾曲させて設置ができるフレキシブルなLEDスクリーンが展開された。この展示の最大の特徴は、形状の異なるこれら二つのデバイスで映像コンテンツを完全に連動させ、一つの作品として空間全体を演出している点にある。背面に設置された湾曲ディスプレイは自立する構造を持っており、例えば円柱型に組み上げるなど、設置場所や用途に合わせて形状を柔軟に変化させることが可能である。

また、同ブースでは専用のアイウェアを必要としない「裸眼3D」ディスプレイも紹介された。このシステムは、液晶パネルに特殊なフィルム加工を施すことによって、肉眼のままでも立体的な映像視聴を可能にするものである。従来の3Dコンテンツは専用のメガネを装着して鑑賞する形式が一般的であったが、今回展示されたデバイスはその必要がない点が大きな利点となっている。会場では、映像内のビールが画面から手前に飛び出して見えるようなコンテンツが再生され、来場者はデバイスの前に立つだけで、特別な機器を用いることなく奥行きのある立体映像を体験できる仕様となっていた。