サムヤンから興味深い仕様を実現したXP 10mm F3.5とXP 35mm F1.2が登場

ケンコー・トキナーは子会社のスリックやケンコープロフェショナルイメージングと合同ブースで出展。その広いブースの中でも韓国・サムヤンオプティクス社が興味深い仕様を実現したXP 10mm F3.5とXP 35mm F1.2の展示に興味を引いた。

サムヤンブランドを一同に展示するコーナーが設けられていた

XP 35mm F1.2は、キヤノンEFマウントに対応するフルフレームのマニュアルフォーカスレンズ。開放F1.2の明るい絞りが特徴だ。同社オンラインストアの価格は12万円とお手頃な価格が特徴だ。

XP 35mm F1.2というスペックに似合う、メタル素材のでできたデザインも魅力的だ

XP 10mm F3.5は、キヤノンEFマウントに対応するフルフレームのマニュアルフォーカスレンズ。フルフレームで130°、APS-C 104°をカバーする。これだけ広角でありながら、魚眼レンズではないのも特徴だ。

フルフレーム対応で10mmを実現するXP 10mm f3.5

大きく湾曲している最前面のレンズ

フルサイズ10mm、画角にして130°の世界。夜景などの撮影に向いていそうだ

大口径超広角ズームレンズ「opera 16-28mm F2.8 FF」

トキナーブランドの展示コーナーでは、プレミアムブランド「opera」シリーズの第二弾「opera 16-28mm F2.8 FF」を展示。ワイド端16mmからテレ端28mmまで通しでF2.8を実現したフルサイズ対応の大口径超広角ズームで、現行モデルのAT-X 16-28 F2.8 PRO FXからゴーストやフレアを低減させるように光学系を改良したり強度を改善したモデルだ。

対応マウントは、キヤノンEFマウントとニコンFマウント。トキナーの写真用の16-28mmは、シネマ撮影用ズームレンズ「CINEMA ATX」シリーズでもお馴染みのラインナップだ。写真用のリニューアルで、VISTAシリーズやATXシリーズの動向にも注目したいところだ。

自動でバウンス角度を計算・決定してくれる次世代ストロボ「AIフラッシュ AB600-R」

AIフラッシュの「AB600-R」の展示も面白かった。ケンコー・トキナーは、ドイツのMetzブランドのストロボの取り扱を行っているが、それとは違うケンコーブランドのストロボだ。特徴は、最適なバウンズ角度を決めてくれるオートバウンス機能だ。他社からは、キヤノンからバウンズ撮影を自動化した「470EX-AI」が発売されているが、ケンコーのAIフラッシュは、天井と左右の壁、三点のオートバウンスが可能になっている。

AB600-Rの凄いところは、自動で被写体と壁を検知して、バウンスの角度を決めてくれるところだ。天井がある前提で実際に動作をさせてみると、まず最初にバウンズさせる方向を設定。天井ならば上を押す。ここからは自動で、被写体に向けて1回目の発光。天井を検知して2回目の発光。その後、止まったところがバウンスの適正の角度になる。

測定したバウンスの角度を記憶していて、縦位置にカメラを変えてもその角度に合わせてくれるアングルロック機能やワイヤレス通信が可能で、三台シンクロさせて発光させることも可能。ワイヤレストランシーバーは別売りで、トランシーバーをつければストロボを最大30mなど置いて遠隔操作で動かすこともできる。

T1.5で統一されているTokinaのシネマレンズ「VISTA」シリーズを展示

ケンコープロフェショナルイメージングのコーナーにも、注目したい製品が多数展示されていた。Tokinaシネマレンズ「VISTA」シリーズの6本セットを展示。これまでは、18mmから85mmまでだったラインナップに105mmを新たに追加。特徴は、明るさが全部T1.5で統一されているところだ。特に18mmもT1.5を実現しているところに驚く。Tokinaはシネマの世界でも使われているという、技術の高さをアピールする意味を込めて展示したという。

カードサイズの投影面積でコンパクトなボディのLEDライト「Amaran AL-MX」を展示

照明関係では、Aputureのバッテリー内蔵小型LEDライト「Amaran AL-MX」が目を引いた。バッテリーは内蔵式で、USB充電が可能。使わないときにモバイルバッテリーで逐次充電すれば長時間使うことができる。放熱のために航空機にも使用されているアルミニウムを採用し、非常に高効率な放熱効果を実現している。

色温度は2800から6500Kの範囲を5段階で調整可能

ストロボ業界の注目ブランド、ゴドックスコーナーが大人気

ケンコープロフェッショナルの展示の中には、ストロボで大人気のゴドックスブランドの展示コーナーが設けられていた。ゴドックスの中でも特に話題になっているのが、200Wsの出力をもつワイヤレスフラッシュ「AD200」だ。使い勝手がよくて手頃な光量を持っているのが特徴だ。

AD200の最大電力は200ワットで、ガイドナンバーで表記するなら60になる。GN60と聞くとどこのメーカーでもラインナップされているハイエンドなスピードライトに思えるかもしれないが、AD200は28mmや35mmでそのガイドナンバーの照射角をもっている。ガイドナンバーで聞くと大光量ストロボに思われないかもしれないが、実はハイパワーだ。

そのAD200もケンコープロフェッショナルが国内販売開始を発表したのは2017年7月で、そろそろ2年目を迎える。しかし、新アクセサリーが次々に登場して使い勝手はバージョンアップしている。

ヘッドとフラッシュチューブが標準だったが、丸型のラウンドヘッドが登場したり、さらに前面に付けるアクセサリ−が追加で発売になった。それによって、いろんなディフューザーなどが簡単に付けられるようになってライティングの幅が広がっている。

AD200にラウンドフラッシュヘッドを搭載

エクステンションフラッシュヘッドもあり、AD200のフラッシュヘッド部と本体をセパレートに延長できる。

ディフューザーボール「AD-S17」は、発光管の前につけて光を180°回して柔らかい光を簡単に作れるアクセサリー。大面積の光を作り出したい際に、背面にパネルなどを配置して反射させることで実現できる便利なアイテムだ。