txt・構成:編集部

映画業界の祭典~Cine Gear 2019開催!

今年も映画撮影機材の専門展示会「Cine Gear Expo」が米ハリウッドの中心、パラマウントスタジオ内で5月30~6月1日の2日間にわたって開催中だ。今年で23年目を迎えるCine Gear Expoは、アメリカで開催される映画撮影機材の展示会だ。期間は短いが映画関係者が一堂に会し濃厚な時間となる。

2019年は、5月にロサンゼルス、10月にアトランタの2回を予定しており、特に5月のロサンゼルスエキスポは例年通り、ハリウッドのパラマウントスタジオで開催中だ。今年は例年ほど暑くはなく、過ごしやすい気候が嬉しい。また例年になく日本人の姿も多く、Cine Gear自体見逃せない展示会人なってきたと言えるのだろう。

先々月に開催されたNAB Showや他の放送機材の展示会とは異なり、まさに映画に特化したイベントとなっている。恒例となったCine Gearのレポートを通して、映画業界で起こっている潮流を逐次紹介していこう。

6K24Pの動画記録機能を備えたフルフレームミラーレスカメラ「LUMIX S1H」

パナソニックはCine Gear Expo初日の5月31日、パラマウントシアターで新製品の開発発表を行なった。今回の発表はCine Gear時点での北米発表であり、国内での発表は行われていない。日本での正式な発表を待ちつつ現地からの情報をお伝えしたい。

シネマ向けのLUMIXシリーズ第3弾「LUMIX S1H」の開発を発表。フルサイズイメージセンサーを搭載し、6K24Pや5.9K30p(16:9アスペクト比)、4K/C4Kの10ビット60Pの動画記録を実現。また、縦横比4:3のアナモフィック動画撮影にも対応。一台で多用な撮影フォーマットでの撮影が可能になる予定だという。

セミナーでフルフレームミラーレスカメラ「LUMIX S1H」を発表

ディレクターのAlicia Robbins氏が登壇

S1Hの4:3アナモフィックモードで撮影された映像が公開された

VARICAMシリーズと同水準で高色域の14+ストップの高ダイナミックレンジを可能にする「V-Log」および、広色域な映像を再現する「V-Gamut」に対応。時間無制限の動画撮影にも対応。気になる価格は、約4,000ドルと発表された。

S1Hの試作品をチェック

セミナー終了後には、パナソニックブースでLUMIX S1Hの試作品の公開が行われた。試作品のスタイルは、従来のS1シリーズとほぼ一緒。明らかに違うところは、熱処理の関係だろうか?微妙に背面の形状が異なっている。また、前面には恐らく動画ボタンと予想される赤いボタンを搭載している。

S1Hは従来のS1シリーズと同じ外見を実現している。前面には動画ボタンと予想される赤いボタンを搭載

天面の様子。従来のS1シリーズと異なり、赤の動画ボタンを上面に搭載している

背面の様子。右側面には、熱処理の通風孔と思われる機構が追加されている。それに伴い、液晶面部分の厚さが若干増えているようだ

ステータスLEDも若干縦に大きくなっていると予想される

ブースで紹介されていたS1Hの仕様。改めて振り返ると、「フルフレーム3:2 6K24P/16:9 5.9K30P記録」「4K60Pに対応」「4:3アナモフィックモード」「14+ストップのV-LogおよびV-Gamut」などが搭載されている

気になるLUMIX S1H詳細は次Vol以降でお伝えしたい。

txt・構成:編集部


[Digital Cinema Bülow VIII] Vol.02