txt・構成:編集部
パンバータイプで操作できる「DEH-1」をCine Gearで初展示
ARRIブースでもっとも話題の展示はデジタルエンコーダーヘッドの「DEH-1」だ。DEH-1はCine Gearが初展示となり、国内でも国外でも非常に要望が多かったコントローラーだという。
ARRIは、防振性能を備えた3軸のスタビライズリモードヘッド「SRH-3」をリリース中だが、コントローラーにはジョイスティックタイプのリモートコントロールパネルやギアヘッドタイプのデジタルリモートホイールしかなかった。
ジョイスティックタイプは単純なゲームのコントローラーのようなスタイルで、ギアヘッドタイプは日本だとあまり使い慣れている人がいないのが現状だ。
そこで新しく登場したのが、パンバータイプのコントローラー「DEH-1」だ。これを使うといままで三脚を振っていたのと同じ感じで操作することができる。
DEH-1は、イタリアのカメラサポート老舗ブランド、カルトーニとの共同制作で実現したもので、カルトーニから発売されているリモートコントローラーにARRI用のLバスと呼ばれるシリアルバスを対応させたり、レンズコントローラーが対応するように改良を加えてパンバータイプとして実現したものだという。
ARRI RentalがDNA LFを発表
ARRIレンタルは、ALEXA LFに対応したDNA LFレンズを発表した。ARRIのDNAレンズは、65mmサイズセンサーを搭載したALEXA 65専用レンズだ。ARRIは今後、マウントはLPLに一本化していく方向を打ち出しており、その流れでARRIレンタルのDNAレンズがLPL化される。
DNA LFを使えば、これまでALEXA 65でしか使えなかったレンズが、LPLマウントで使うことができる。ただ、DNA LFはレンタル専用機なので、販売予定はない。
■DNA LFレンズのラインナップ
21mm | 25mm | 29mm | 35mm | 50mm | 75mm | 85mm | 100mm | 135mm |
T1.5 | T1.5 | T2 | T2 | T1.5 | T1.5 | T1.5 | T2 | T2 |
LFシリーズにスーパー35のセンサーエリアだけを使うモードを搭載
NABで発表されたALEXA Mini LF。LFとMini LFに将来、スーパー35モードの搭載が発表された
NABでALEXA Mini LFが発表されたが、ALEXA LFと並んで大変な話題だ。すでにMini LFは数千台のオーダーが入っているという。そのMini LFとALEXA LFに、共通のアップデートとしてスーパー35モードの搭載が発表された。リリース時期は未定。
ALEXA LFには、センサー全体を使える「LF Open Gate」、4Kが撮れる「LF 16:9」、シネスコの画が撮れる「LF 2.39:1」という3つのセンサーモードが搭載されている。そこにスーパー35のセンサーエリアだけを使える「スーパー35モード」が将来的に追加されるという。
ALEXA LFのセンサーを使ってもともとのALEXAと同じ画が撮りたい。スーパー35のセンサーサイズだけ撮りたいという要望が多く、その要望に答える形で実現予定だという。
これまでは、センサー全体を使える「LF Open gate」、4Kが撮れる「LF 16:9」、シネスコの画が撮れる「LF 2.39:1」の3つのセンサーモードを搭載
シグネチャープライムレンズの12mmと280mmを初展示
シグネチャープライムの12mmと280mmが初展示された。これでシグネチャープライムの全ラインナップ16本が揃う。シグネチャープライムは、他のメーカーのシネマプライムレンズより、テレとワイドが長いラインナップを揃えているのも特徴といえるだろう。
12mmは、Ultra Wide Zoomと呼ばれるスーパー35用の超広角ズームレンズの技術を応用しており、一般的な超ワイドレンズに見られる角が丸くなって魚眼的な画を抑えた、歪のない画が撮れるようになっている。
テレ側には、280mmが登場。テレ側は150mm、200mm、280mmと細かく刻んで、高い勝手を実現している。
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