国際放送機器展IBC2025の富士フイルムブースで、ひときわ大きな注目を集めているのが、正式発表されたばかりの映像制作用カメラ「GFX ETERNA 55」である。昨年のInter BEEでの開発発表から約10ヶ月、業界内外から寄せられた多大な期待に応える形で、ついにその全貌が明らかになった。この衝撃的な新製品について、富士フイルムの大石氏に話を聞いた。

大石氏によると、開発発表から今日にいたるまで情報を更新し続け、ついにカメラとして完成を迎え、発売時期と価格も決定したことから、今回の正式発表にいたったという。

まず、この「GFX ETERNA 55」という製品名には、同社の深いこだわりが込められている。「GFX ETERNA」は、今後富士フイルムが映像制作市場に向けて展開していく新たなカメラシリーズの総称であり、今回発表されたモデルはその記念すべき第一弾となる。大石氏は、この初代機に続く未来のモデル展開への意欲も示唆しており、シリーズ全体の幕開けを飾る重要な製品であることがうかがえる。

製品名に冠された「55」という数字の由来について、大石氏はその核心を語った。同社の静止画用カメラであるGFXシリーズでは、センサーの画素数を製品名に採用してきたが、映像制作においては解像度だけでなく、センサーの物理的なサイズがもたらす表現力が極めて重要となる。そこで、このカメラの心臓部であり最大の特徴でもあるラージフォーマットセンサーそのものに焦点を当てた。搭載されているセンサーは、横44mm、縦33mmという物理サイズを持ち、その対角線の長さが55mmになる。このセンサーの最も特徴的な数値を製品名として採用したのが「GFX ETERNA 55」の由来である。

この大胆かつ独創的なネーミングは、センサーサイズがもたらす圧倒的な映像品質への絶対的な自信の表れと言えるだろう。新たな映像表現の時代を切り拓く一台の登場に、会場は大きな興奮と期待に包まれていた。