BIRTVのNANLITE/NANLUXブースで今回もっとも気になったのが、プロ向けの超小型フルカラースポットライト「NANLUX Evoke 5C」である。約56×44×45mm、160gの筐体に「Nebula C8」ライトエンジンを搭載する。
思わず「小さい」と声が出た「NANLUX Evoke 5C」
Evoke 5Cを最初に見た瞬間、思わず「小さい」と声が出た。手のひらに収まるサイズのフルカラーライトで、Evokeの名前から想像するサイズ感とはかなり違う。
Evoke 5Cは、別売のCRMXモジュール「WS-MCR-EV5C」を装着することでLumenRadio CRMXに対応する。小さな筐体を生かし、セットの狭い場所や被写体の近くなど、大型の照明機材では置きにくい場所への仕込みにも使いやすそうだ。
さらに面白かったのが、単に小さいだけでは終わらないところだ。Evoke 5C専用のズーム式プロジェクションアタッチメント「PJ-EV5C-15-35」と小型のゴボを組み合わせることで、輪郭のはっきりした光やパターンを投影できる。PJ-EV5C-15-35は15°~35°の照射角調整に加え、フォーカス調整や4枚のカッティングシャッターによる光の整形にも対応する。
スタッフが実際に照射して見せてくれたが、投影されたパターンの輪郭はかなりシャープだった。フォーカスや照射角を調整でき、フルカラーの色とパターンを組み合わせた背景演出などにも使える。
Evoke 5CはIP67の防塵・防水性能も備える。会場ではスタッフが水中での使用について説明しており、「水中でも?」と思わず聞き返してしまった。小型の照明ながら、屋内のセットだけでなく、水や埃の影響を受ける環境まで想定した設計となっている。
さらに8灯キット「Evoke 5C 8Kit」には専用のGUTEK T-230充電ケースが付属する。Evoke 5C 8台とバッテリーグリップ4台を同時に充電でき、AC、D-Tap、USB-C PDから給電可能だ。こうしたライトは複数台を各所へ仕込む使い方も考えられるだけに、持ち運びと充電をひとつにまとめられる仕組みは現場で使いやすい。スタッフはその姿を「キャンディー」のようだと表現していたが、確かに従来の撮影用照明とは少し違ったガジェット感がある。
大光量だけではないNANLUXの照明提案
NANLUXといえば、大光量のスタジオライトという印象が強い。そのEvokeシリーズに160gのEvoke 5Cが加わったのがおもしろい。大きな光源で空間全体を作る製品とは対照的に、Evoke 5Cは必要な場所へ光を仕込み、アクセサリーによってその光を細かく作り込むという方向の製品である。
実際にブースで触れてみると、印象に残ったのは本体の小ささだけではなかった。プロジェクションアタッチメントやゴボ、CRMXモジュール、さらに複数台をまとめて運用できる8灯キットまで用意され、小型ライトをひとつの撮影システムとして展開している。大型照明が数多く並ぶBIRTVの会場で、「小さな光源を現場でどう使うか」というNANLUXの提案が見えた展示だった。