5月31日、東京・秋葉原の富士ソフト アキバプラザで、今年4月にラスベガスで行われたNABで発表された製品の展示や関連製品のセミナーを国内で行うイベント「The 1st After NAB Show Tokyo 2013」が行われた。After NAB Show Tokyoは初開催のイベントだが、展示会場は午前中から来場者で混雑するなど盛況な状態で行われていた。
映像業界は、4月のNABが終わるとラスベガスの会場に来られなかった人たちのためにNABの出展内容を紹介するアフターNAB的なイベントを各社ごとに行うのが毎年の恒例になっている。その各社のアフターNABイベントをNAB日本代表事務所が主催、一般社団法人日本エレクトロニクスショー協会が運営で1日一ヶ所に集約して行おうというのが今回のThe 1st After NAB Show Tokyo 2013だ。出展企業もアドビシステムズやオートデスク、キヤノンマーケティングジャパン、フォトロン、ブラックマジックデザイン、アスクなど24社が出展。各メーカーの事例やワークフローを紹介するホールプレゼン、シアタープレゼンも行われるなど、充実したイベントとなっていた。ホールの展示の注目の新製品を中心に紹介しよう。
富士ソフトアキバプラザのレセプションホールで行われた展示会場の様子。展示会場は午前の時点で混在気味になっていた
アキバホールで行われたアドビのセッション「Adobe Video Evolution ver.4K」の様子。約200席ある座席がほぼ満席になるような感じで行われていた
アドビシステムズ
Premiere Proを使った4Kを中心とした展示が行われていた。1つが日本HPのワークステーション「Z820」+BlueFishのカード2枚+EIZOの4Kモニタ「DuraVision FDH3601」+Premiere Pro CCという環境で4K60pを編集するというデモだ。4Kの60pがリアルタイムに再生や編集もできてしまうところに注目が集まっていた。
Premiere Pro CCを使った4Kの60pの3G-SDI出力に対応する編集システムのデモ
もう1つのデモはKi Pro Quadを活用したモバイル4Kソリューションの紹介だ。キヤノンC500とKi Pro Quadの組み合わせで収録した素材をKi Pro Quad上でProResに変換して、その素材をThunderbolt経由でMacBook Pro上のPremiere Pro CCで編集ができるというソリューションの紹介だ。Premiere Pro CS6でも4Kの編集はできていたが、場合によってはコマ落ちをしてしまうこともあった。しかし、Premiere Pro CCになって再生のパフォーマンスはさらに向上していて、MacBook Proのようなラップトップでも4Kの編集が対応しやすくなったとのことだ。
このほかにも、6月発売のPremiere Pro CC単体についても4K対応の部分などについていろいろ紹介をしてくれだ。例えば、Premiere Pro CS6ではXAVCに対応するにはプラグイン「Rovi Total Code」が有料だったりWindows版しか提供されていなかったが、Premiere Pro CCではMacもWindowsでも標準のまま対応できるようになった。Panasonic AVC-Intra 200にも新たに対応しているほか、Avid DNxHDファイルの書き出しについてはMac、Windows共に対応となっている。また、ProResについては、読み込みはMac、Windows共に可能、Mac版でMac OS 10.8以降であれば書き出せるとのことだ。
さらに今までMercuryプレイバックエンジンというとCUDAへの対応が充実していたが、Premiere Pro CCからはOpenCLのグラフィックカードもかなり対応するようになった。これによりiMacでも4Kの編集が対応しやすくなったとのことだ。対応カードの詳細はアドビの「必要システム構成」のWebページを見てほしい。
MacBook Proによるモバイル4Kソリューションの展示
Premiere Proに対応したインジェスト素材の追いかけ編集システムも展示されていた。朋栄のインジェストエンコーダー&クリックサーバ「MBP-120SX」は映像信号を内部でMXFファイルに変換しながら同時に書き込みをするハードウェアだが、そちらを使って取り込み、収録を止めることなく、収録し続けたままで編集を行えるというシステムだ。さらにサーバがいっぱいになった場合のPremiere Proのバックアップツールとして、LTOサーバ「LTS-50」を使う方法も紹介も行われていた。汎用PCとはFTPでつながるが、テープを使っているということを全く意識せずに直接ハードディスクに書き込んでいるようなイメージの使い勝手を実現している。LTO-5のテープの価格も値段も下がっていて、1GBあたりの単価も数円になっていて、テープ自体も容量が1.5TBと大容量なほか、テープなので長期保存に向いているということなどをアピールしていた。
インジェスト&クリップサーバとAdobe Premiere Proを連携させたインジェスト素材の追いかけ編集システムのデモ。中央の上のモニタがMBP-120SXの操作画面。その中の画面にはエンコードのメイン画面、スケジュールエンコーダーのスケジュール登録画面、波形とベクトルなどが表示している
オートデスク
Autodesk Smoke 2013が展示されていた。Smoke 2013自体はすでに様々なイベントで紹介されているが、今回のイベントで展示されていたのは、Subscription契約者向けに5月30日より提供を開始した”Extension 1″対応のSmoke2013だ。Extension 1には新しいトリムビューとトリミングツールを採用して作業効率の向上を実現している。AvidやFinal Cut Proに搭載されたものがSmokeにも搭載されたイメージの機能といっていいだろう。
Extension 1で新しく搭載されたトリムビュー
このほかのExtension 1の注目は、ブラックマジックデザインの「DeckLink」やThunderbolt対応の「UltraStudio」、「Intensity」シリーズなどのビデオI/O端末を新しくサポートしたことだ。従来バージョンでは、AJAのIo XTとKONA 3Gだけしかサポートされていなかったが、ブラックマジックデザインのプレビューデバイスに対応することでより広い人たちに対して使いやすくなったといえるだろう。細かいところでは、メディアハブで素材をブラウズする際のブラウジングのスピードが速くなっていることや、ソニーのF5やF55などのコーデックのRAWデータのサポートなども実現しているなど、随所が強化されている。
ブラックマジックのDeckLinkやUltraStudio、Intensityシリーズのデバイスをサポートするようになった
ブラックマジックデザイン
もっとも注目を浴びていたのはどこへでも携帯できるサイズのデジタルシネマカメラ「Blackmagic Pocket Cinema Camera」だ。手にとって試用するのが困難なほど注目を浴びていた。スーパー16センサーサイズやCinemaDNG RAW、ProResで収録が可能、13ストップのダイナミックレンジ、マイクロフォーサーズレンズマウントなどの機能が凝縮されているカメラだ。マイクロフォーサーズのレンズマウントを採用しているので、アダプターを使用することでPLマウントなどその他のレンズマウントでもフレキシブルに使用可能というのも特徴だろう。
大型スーパー35センサー、グローバルシャッターを搭載した4Kデジタルシネマカメラ「Blackmagic Production Camera 4K」も展示されていた。EFレンズマウントに対応するのも特徴だ
そのほかの新製品で目に付いたのは、上がUltra HDに対応した世界初のプロダクションスイッチャー「ATEM Production Studio 4K」、下がラックマウントオーディオモニタリング「Blackmagic Audio Monitor」だ
上がLCDスクリーンでSD/HD/2Kモニタリングできる「SmartView」、下が新製品のスコープを内蔵した「SmartScope Duo」だ
ローランド
注目はNABで参考出展という形で展示されていたスキャンコンバーター「VC-1-SC」だ。デジタルのSDI、HDMI、アナログのRGB、コンポーネント、コンポジットをデジタルの形式にスキャコンするという製品だ。間にスケーラーやFSも入っているので、こちらでつじつまを合わせて出力ができるといったことも可能だ。小型ながら発熱も抑えて信頼性を重視した作りであるというのが訴求ポイントのほか、マルチフォーマット・コンバーターの「VC-300HD」で培ったスケーリングなどのノウハウが生かされているという。発売は9月から10月ごろを予定しているとのことだ。
アップ/ダウン/クロス/スキャン・コンバートを実現し、FSも搭載しているスキャンコンバーター「VC-1-SC」
もう1つの注目が8チャンネルのオーディオレコーダー&ミキサーの「R-88」とTOMOCAとフェーダーユニットだ。R-88を発売してしばらく経つが、「フェーダーを使いたい」という要望が多かったとのことで、TOMOCAと協業で実現したという。値段などはまだ未定とのことだ。
「R-88」+TOMOCA社製フェーダーの実働展示も行われていた
キヤノンマーケティングジャパン
CINEMA EOS SYSTEMの「EOS C100」や「EOS C500」、「EOS-1D C」などや業務用ビデオカメラ「XA25」、「XF105」、「XF305」などが展示されていた。注目はEOS C500とKi Pro Quadを組み合わせた展示だ。この組み合わせの特徴は、4Kのリアルタイムに4Kモニタリングが可能というところだ。EOS C500のレコーダーとしてはすでに発売されていたCodex DigitalのOnboard S Recorderと組み合わせて4Kの収録を実現することができたが、収録した映像を確認するのに現像という工程が必用だった。Ki Pro Quadならば収録した映像をモニタで確認しながら収録することができる。4Kの撮影が手軽になったということをアピールしていた。
C500とAJAのKi Pro Quadを組み合わせてモニタに画を出した状態で展示が行われていた
Codex社のOnboard Sと組み合わせた状態も展示されていた
今年のNABでキヤノンが発表した新製品といえば小型軽量・業務用ビデオカメラ「XA25」だ。6月中旬の発売を前に製品が体験できるとあってこちらも注目を浴びていた
グラスバレー
グラスバレーはキヤノンブースにて、Canon EOS-1D Cで撮影した4K MotionJPEGのビデオクリップをEDIUS上で軽快にネイティブ再生するデモを行っていた。ちなみに展示されているEDIUSは現行バージョンではなく開発中の新バージョンとのことで、詳細は不明。いわゆるスニークプレビューだ。
Windowsデュアルブート環境(Boot Camp)のMacBook Pro RetinaディスプレイモデルにEDIUSをインストール。このようにMac上のWindowsへEDIUSをインストールすること自体は現行バージョンでも問題ない
会場では前述のMacBook ProにインストールしたEDIUS上で、4096×2160/23.98pの4K MotionJPEGを再生し、4Kモニタへ出力するデモを行っていた
ジャパンマテリアル/マトロックス
4Kワークフロー対応ボード「Matrox Mojito 4K」とストリーミング配信デバイス「Matrox Monarch HD」が出展されていた。Mojito 4KはアドビのCreative Cloudに対応した4K 60pの再生ができるビデオボードだ。最大の特徴は1枚で4K 60pの再生ができるということだ。エフェクトをつけたり、カラーコレクションをしたり、スケーリングをしたりというのもリアルタイムに処理をすることが可能だ。デモではXAVCのコーデックをデコードしてプレビューできるところをアピールしていた。米国でリストプライスとして発表された価格は1995ドルで、競合製品のBlueFishは4K 60pに対応させるためには2枚使わないといけないためにコストも2枚の金額になる。Matrox Mojito 4Kはかなり注目の製品となりそうだ。
4Kの60pに対応した再生ビデオボード「Matrox Mojito 4K」のデモ
Matrox Mojitoはボード1枚で4Kの60pに対応。ワークステーションの背面を確認すると確かに1枚のカードから4本の3G-SDIが出力されていた
MonarchはHDMIの入力からH.264の配信とレコーディングがそれぞれ違うビットレートで行なえるというデバイスだ。最近の配信に使う小型のスイッチャーの出力はHDMIが多いが、そのHDMIの出力を分配させてレコーディング用のPCと配信用のPCを用意するのが一般的な配信環境だろう。しかし、Monarchを使えばSDカードもしくはUSB2.0で接続した外付けデバイスへのレコーディングも可能になり、配信も含めてこれ1台でできてしまう。つまりMonarchがあれば、レコーディング用のPCと配信用のPCを不要にできるというわけだ。こちらも今後話題の製品になりそうだ。
H.264での配信・録画同時対応デバイス「Matrox Monarch HD」
平和精機工業
3つの三脚の展示が行われていた。1つがRS-250のリニューアル製品で昨年発売した「RS-250R」(写真中央)。水準器にLED照明が付いたり、パン棒が伸縮パン棒に変更となっている。カウンターバランス範囲は1.8~5kg対応や無段階カウンターバランス、パン・ティルトの操作性に優れたトルクシステムによるカメラワークの実現などが特徴だ。
もう1つは今年3月から新発売となったRSPLUSシリーズの「RSP-750C」(写真中央)だ。カウンターバランス範囲が5.5~14kg、カウンターバランス切替は無段階だ。脚部分に軽量なカーボン素材を採用しているのも特徴だ。RSP-850M(写真右)はカウンターバランス範囲が9~20kgで、こちらもカウンターバランスを無段階で調整できる。
アスク
アスクは、1社で1部屋を使うスイート展示という形で行われていた。注目はAJAの新製品「Ki Pro Quad」「ROI」「Hi5-4K」だ。その中でももっとも存在感があったのはKi Pro Quadだ。今年のNABでKi Pro Quadが出荷を開始したいというのはNABの大きなニュースの1つだった。ブースではキヤノンのEOS C500と組み合わせて展示されていた。4K映像をオンボードSSDでディベイヤー処理、またはProResエンコード可能というのが特徴だ。
キヤノンのC500とKi Pro Quadを組み合わせてデモが行われていた
Hi5-4Kは4KのSDI4本をHDMI 1.4に変換するコンバーターだ。東芝やシャープなどの民生用の4KテレビがHDMI 1.4aを採用してきているので、そういったモニタに4Kの映像を出力したいという際に必要となるコンバーターだ。特に編集室に民生用のモニタも置いておきたいといった場合にHi5-4Kが必要になりそうだ。値段は約10万円、発売は近日中とのことだ。
ROIは、ポータブルなDVI/HDMI→SDIコンバーターだ。PCのDVIのアウトプットをSDIに変換して、モニタやレコーダーに出力する際に使用するというものだ。特徴は、切り取る部分を指定してその部分だけをSDIに出力できることだ。特にROIの優れているところはスケーリングで、YouTubeの320×240のような動画をフルで出力してもきれいに見えるとのことだ。もともとAJA自体がコンバーターのメーカーでスケーリングは得意としていて、そのあたりの技術が生かされているという。用途としては、YouTubeを放送に使うとか、Web用途とかでエンコードされたサイネージ用途などがあるだろうとのことだ。
右の製品がHi5-4K。左の製品がROI。中央のMacBook Proと接続されている。MacBook Proのブラウザ内で再生している映像を選択して、その選択範囲をモニタに出力しているところだ
Cache-AやGB LabsのSpaceシリーズ、アセットマネジメントソリューションのCatDVなどのファイル管理システムなども展示されていた
ディストーム
展示されていたのはTriCasterシリーズの最上位機種「TriCaster 8000」とスローモーションリプレイシステム「3Play」の最新機種「3Play 4800」だ。TriCaster 8000はNABでいくつかの機能強化が発表された。新バージョンでは、バーチャルセット以外にパノラマ写真を使ってパノラマライブセットを実現できるようになった。
ライブスタジオシステム「TriCaster 8000」
新しく搭載されたパノラマ写真を使ったライブセットを適用したところ
また、新しくANIMATED frame buffersと呼ばれる機能が搭載され、バーチャルセットの要素に最高8枚までリアルタイムにオーバーレイさせることができるようになった。これにより、アニメーション効果のあるテロップが使えるようになった。このほかにもまだ実現していない将来的な機能になるが、IPカメラを使うことができるようになるという。ネットワークに接続されたカメラの映像を使って、コントロールしたりすることもできるようになるとのことだ。
写真では伝わりにくいが、アニメーションするテロップを実現できるようになった
3Play 4800はNABで発表されたばかりの製品だ。マルチカメラの映像を同時にレコーディングしながら、おっかけ再生をしたりやスローモーションでハイライトシーンをスロー再生することができるスポーツ番組向けのシステムだ。
スローモーションリプレイシステム3Play の最新機種「3Play 4800」
エーディテクノ
7インチ撮影用フィールドモニター「CL76シリーズ」が展示されていた。特徴は値段の安さや1280×800という高解像度をもつIPSパネルを採用、2機種とも540gや550gと軽量なところだ。さらに付属のバッテリーパックプレートを使用して、ソニーNP-Fシリーズ互換バッテリーで駆動できるほか、オプションのバッテリーパックプレートを使用することでパナソニックのVW-VBG130やVW-VBG260、キヤノンのEOS 5D Mark IIや、EOS 5D Mark IIIに採用されている「LP-E6」も使えることができるという。カメラボディとバッテリーが共用できることにより、荷物が減らせたりバッテリーの管理も楽になるというのは魅力だろう。
7インチ撮影用フィールドモニター「CL76シリーズ」
国内初展示で5月31日に発売を開始したHDMI→SDIコンバーター「M_HH」とSDI→HDMIコンバーターの「M_SH」も展示されていた。「M_HH」の特徴は、手のひらに収まるほど小さいことだ。サイズで重量は95gしかない。競合製品でもこんなに小さいものはなかなかないだろう。また、720pや1080pなどのデジタル信号以外にもVGAやUXGAなどのPC解像度にも対応し、スケーラー機能を搭載していて自動的に変換することも可能だ。電源は5Vから24Vまで対応していて、ACやUSBで電源供給で動作が可能だ。例えばPCから供給して使用するといったことも可能だ。また、エンベデッドオーディオに対応し、HDMIとオーディオを入力してどちらのソースを流すかといった機能も搭載している。
HDMI→SDI変換の「M_HH」
フォトロン
Avid Media Composer 7.0とBMD DaVinci Resolve 10が展示されていた。DaVinci Resolve 10の特徴は一層多機能になったことだ。まず1つが業界標準のOpenFXプラグインをサポートし、クリップごとのプラグイン数は無制限となっているとのことだ。
NAB2013で発表されたDaVinci Resolve 10
新しく業界標準のOpenFXプラグインをサポートした編集機能が強化された。例えば、カットの中で編集点が動いたりとかドラック&ドロップで簡単にできるようになった
DaVinci Resolve 10では編集機能が強化されている
NABで発表されたAvid Media Composer 7.0のデモも行われていた。Avid Media Access (AMA)経由でリンクされた高解像度メディアに対しても全て使用可能になった「AMAメディア管理」や、ワークフローがシンプルかつスピードアップしたDynamic Media Folders (DMF) 、Avid Symphonyだけに搭載されていた高度なカラーコレクション・ツールをMedia Composer 7にも搭載、最高5Kまでの高解像度メディアをソースとしHDで編集やアウトプットが可能など、強化されている。
ファイルベースのHD素材や2K、4Kといった高解像度ソースのメディアに即座にアクセスできるようになるなど強化されたMedia Composer 7.0
住友電気工業
編集システムなどに使われている高速汎用データ伝送規格「Thunderbolt」のケーブルが3種類展示されていた。まずは1つが通常仕様のケーブルで、住友電気工業のケーブルの特徴としてすべての種類でしなやかで曲げにとても強いとのことだ。また、長さの種類が豊富で、Appleの純正品は0.5mと2mの2種類しかラインナップされていないが、住友電気工業のケーブルは0.3mから3.0mの6種類、色は黒と白から選べるようになっているのが特徴だ。
6種類の長さと2種類の色があるThunderboltケーブル
もう1つが6月から販売予定の細径Thunderboltケーブル。現行品より外径比は約25%、断面積比は約42%の細径化を実現。3.2mmと細くコンパクトになるため、ポータブル機器への巻きつけや、ポケットに丸めてケーブルを持ち運ぶことが可能とのことだ。
現行品より外径比では約25%、断面積比では約42%の細径化を実現した細径Thunderboltケーブル。左が細径Thunderboltケーブル、右が従来のThunderboltケーブル
こちらはThunderbolt光ケーブル。10m、20m、30mなどの長距離伝送が可能なのが特徴だ。3種類の長さが発売されていて、もっとも売れているのは10mとのことだ。Blackmagic DesignのThunderbolt対応のカメラと少し離れたところにあるMacの間などに使われているとのことだ。
光ファイバーケーブルや光モジュール技術をThunderboltケーブルに融合させたThunderbolt光ケーブル。10m、20m、30mの3種類がある
総括
After NAB Showは今年初めて行われたイベントだが、最終的には1,360名もの登録来場者数があったという。日本エレクトロニクスショー協会の発表によると、来年はさらに規模や内容をさらに拡充し、2014年5月に開催の予定とのことだ。今年の盛況ぶりからすると、After NAB Showは映像業界の新たな定番イベントとなりそうだ。