いよいよIBCも終了。興奮も冷めやらぬ状況である。しかしながら未だ紹介できていない様々な商品やサービスをいくつか取り上げていきたいので、もうしばらくお付き合い願いたい。まずは、トレンドである3Dカメラ。パナソニックのAG-3DA1が登場し、既存のカメラを3Dリグのハーフミラーで重ねて3次元化する方法以外に、ポータブルでも3D映像を撮りたいという要求が多い中、IBC会場には色々と珍しいカメラが登場している。
CP-31/3D-ONE
地元オランダの企業で、人工衛星用のカメラなど宇宙開発関連に携わってきた3D-ONE社が昨年発表したハンドへルド型2眼レンズの3DHDカメラ「the CP-31」の実機が登場。1/2.5型CMOSを2機搭載し、レンズも2眼だがVFも2眼で1920×1080サイズの画像を2ライン撮影できる。撮影時も立体画像を見ながらの撮影というのはどうにも難しいような気もするので少々疑問の部分あるのだが、すでに販売を開始しているという。
デザインもどこかスペーシーな雰囲気で、多くの注目を浴びていた。出力はHDMI×2系統のほかギガビットイーサネットも装備、レンズは光学18倍のズームが可能。しかしこの「CP-31」もソニーのBP-U30×2個で駆動するとのことで、先述のA-camやNINJAにしてもソニー製バッテリーの汎用度合いの高さには改めて驚かされる。
P+S TECHNIK
今年20周年を迎えたP+S TECHNIK社。元はARRIの技術者がスピンオフして出来た会社だが、数年前まではmini35/pro35などのDOF(被写界深度)レンズアダプターのメーカーとして有名だったが、いまやその存在はすっかり影を潜め、3DリグとHSカメラ「weisscam(ヴァイスカム)」のメーカーを強調している。
独自の3Dシステム「SI-3D」はSI-2Kのカメラヘッドのみ2台を並列に並べてサイドバイサイド方式で撮るもので、別に128GBのSSDフィールドレコーダーがあり、専用のソフトウエアで稼働する。
さてここからは引き続き会場で気になったシリーズ!
DollyCrane:Floatcam
ポーランドのFloatcam社は、ドリーとクレーンを組合わせたその名も『DollyCrane』を展示。載せているビデオの重みと同等のウエイトを滑車でコントロールできる優れもの。構造も簡単で組み立てやすくバラしやすい。レール上の動きも機敏。
TANGO/SMOOTHEE:ステディカム
NABでは、参考展示だったハンディカメラやカメラヘッドなど小型のカメラ装置をアームの先に付けてバランスをとる従来よりも小さいサイズのスタビライズシステム『TANGO』を展示。
まさに短めのつり竿的な間隔で操れるのでカメラマンも従来機よりさらに細かく激しい動きもしやすい。また最近USTREAMなどをiPhoneを使って行っているような方向きの新製品、「STEADICAM SMOOTHEE(スムージー)」登場! もちろんムービーデジカメ等にもスタビライズサポートとして使用可能だ。
THELIGHT
いまやLEDライトといえば中国製!今回も多くの中国LEDメーカーが出展しているが、デザイン等はほぼ同じであまり差別化できるようなものは見受けられなかった。そんな中で、スペイン製のTHELIGHTは4列ないし6列のスーパーLED電球が取り付けられ、列ごとに折れ曲がって角度を凸面状に自由に折り曲げられる、新しいデザインLEDライト。8燈×4列もので2500ユーロ(約28万円)と8燈×6列もので3000ユーロ(約33万円)、16燈×4列のもので3500ユーロ(約39万円)の3種がある。
取材・文:石川幸宏 構成:編集部
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