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Inter BEE 2024も2日目を迎え、各映像機器メーカーの新製品の情報なども色々出てきていると思う。各社新製品や新企画などを発表しているわけだが、映像の足元を支える三脚や一脚も進化を止めることはない。

カーボンが全盛になり、次に向かう先は何か?各社がそれぞれの別のアイディアで付加価値をだそうと競り合っていることが、今回のInter BEEでは見えてくる。そんな映像業界の足元を支える各メーカーのイチオシの製品を見ていこうと思う。

SmallRig

カメラリグや照明機材などのアイテムを多く開発・販売しているSmallRig。三脚も手掛けており、今話題となっているのがX-Clutch油圧技術を用いた三脚のクイック化だ。素材はカーボンなので軽量なのは当然だが、グリップを握ることで3本の脚の伸縮をワンアクションで調整できるすぐれものだ。

現在発売されている三脚キットの雲台の耐荷重は6kgとなっているが、三脚自体の耐荷重は25kgとなっているので、雲台を大きなものに変更すれば、より大きなカメラを装着できるようにもなる。

機構上ミッドスプレッターは装着できないものの、グランドスプレッターは装着することができる。軽量で持ち運びにもストレスを感じず、設置も素早く行えるわけだから、三脚業界の革命児と言っても憚られるものではないはずだ。

ただし、現在在庫はないという。今からの注文では年明けに手元に届くだろうとのことだが、それでも注文してしまいたくなる一品だろう。

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Leofoto

三脚メーカーとして定評のあるLeofotoだが、こちらもワンタッチで脚の伸縮を調整できるカーボン三脚のLVF BORINGをラインナップしている。カーボンでありながら従来のビデオ用三脚のスタイルを踏襲し、ミッドスプレッターを装着した状態でワンタッチで3本それぞれの脚の調整をワンタッチで行えるのは嬉しい。

また、ミッドスプレッターをグランドスプレッターとして装着することもできるので、取り回しもしやすい機構になっている。そしてビデオ用の三脚としてはスプレッターは必須のように思えるのだが、実はLVF BORINGは開脚の角度を三段階で制御することができる。

スチル用の三脚では当たり前のように備わっているものだが、ここがスチル用とビデオ用の三脚の双方を製造販売しているメーカーゆえのアイディアなのだろう。ビデオ用の雲台は使用頻度も高く不具合が起こる場合も多いと思うが、脚自体は長く使用する場合が多いと思うので、各種ボールヘッドや豊富な雲台が取り揃えてあるのでぜひ会場で使用感を味わってほしい。

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Libec

ビデオ三脚といえばLibecを外すことはできないだろう。当然のようにInter BEEの開催と合わせて発表されたクイックロック三脚の「QL40B」がブース内に多数配置されている。今のビデオ三脚のトレンドであるクイックロックではあるが、それだけではやはり後発になれば見劣りしてしまう。

だが、QL40Bには見劣りしない魅力が備わっているように筆者は思う。そのポイントをいくつか紹介していこう。

まず1つはQL40Bは雲台を含まない三脚だけの製品だが、カーボンではないのに重量が2.6kgと超軽量であるということ。2.6kgということはカーボン三脚と遜色のない重さなのはとてもありがたい。三脚のロック部分もハンドルがフリップロック式で、なおかつ指が引っかかりやすい作りになているのと、ロック自体のメンテナンスも容易にできる設計になっているものありがたい。

そして、アクセサリーポートが備え付けられているのが本当にありがたい。筆者もワンオペで作業することが多く、一つの三脚に複数台のカメラを設置して撮影を行いたいと思うことが多々あるが、このアクセサリーポートがあればなんの気兼ねもなくビデオカメラを複数台設置することが可能だ。

特に雲台の動きに左右されることがないので、登壇者用で雲台に乗せたカメラ、全体撮影用でアクセサリーポートにアームを付けて設置という感じでセミナーの撮影には本当に重宝するだろう。とにかくここは声大にして伝えたいポイントだ。

またこれだけでなく、PTZカメラ向けの電動ペデスタルなども展示されているので、幅広い映像制作ユーザーに向けたブースとなっている。

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DAIWA

DAIWAの新製品は、他のメーカーとは一線を画すものだ。それは雲台という常識にとらわれないPTZカメラ専用の三脚。撮影スタジオでの省人力化が謳われるようになって、PTZカメラを多用する状況が増えてきいる。そんな中でも、大きめの三脚に大きめのビデオ雲台にPTZカメラを設置して運用している場合が多く、これを解決したかったとDAIWAのスタッフは語ってくれた。

PTZカメラ用に設計された雲台でないものを使用していれば、フネも小さく不安定、雲台から取り外してしまうときなどにも小さなフネが邪魔になって不安定と、ふとPTZカメラを置いたときに転倒する原因などにもなり得る。

そんなトラブルを解決するにはPTZカメラ専用の雲台と三脚を作ってしまえばいいという観点で作られたのがDVT-SA753PTZだ。しっかりとした太い三脚に専用設計の大きな円形のフネの雲台が面白い。

当然、雲台なので株のダイヤルを緩めて水平を取ることもできるし、水準器にもライトが備わっているのもユーザー思いの設計だ。雲台のロック機構にもにその思想は活かされており、ロックは2段階になっていて不意に雲台からフネが外れないようにできている。

PTZカメラ自体持ちにくいものばかりなので、この設計にも優しさが感じられる。今後PTZカメラの活用が増えていくことを見据えて、他メーカーの先手を打つのは理にかなったことだろう。

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浅沼商会

数多くのカメラアクセサリーなどを手掛ける浅沼商会だが、こちらも他メーカーとは一線を画している。

まず、紹介したいのは片手でワンアクションで素早く伸縮できる自立式の一脚COBRA 3-IIIだ。

以前から自立式の一脚を多く取り扱っていた浅沼商会だが、3-IIIの前に発売していた2-IIでもワンアクションで伸縮できる機構は備わっていたものの、軸を握り回して伸縮させる機構では動きがスムースではないとの評もあった。

そんな批評を覆すために考えられたのがCOBRA 3-IIIだ。COBRA 3-IIIはグリップを握らずに伸ばすことができ、縮めるためにはグリップを握ってロックを解除してすることで調整できる。アクションが少ない分動きがよりスムーズになっているのが特徴だ。

そしてカーボン三脚のX-AIRFLY Max Videoも秀逸だ。ビデオ雲台が備えられているのに1.65kgと超軽量で、脚は4弾で全高は171cmに達する。脚のロックレバーは引っ掛かりが少なく作られており、ロックも軽快に行えるが、一番のポイントとしては雲台が縦位置撮影に対応しているという点なだろう。

雲台にきっちり溝が切ってあり、かっちり縦位置で止められる。また、参考出品ではあるものの、7.65mを誇るカーボンロングブームなども展示されているので、ぜひとも商品に手を触れて使い勝手を味わっていただきたい。

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今回のInter BEE 2024に出展している三脚メーカーを網羅した訳ではないが、駆け足で紹介させていただいた。どのメーカーも自社の特色を思う存分発揮して独自のアイディアでユーザーの心を動かすための製品を作り上げていると思う。

筆者もユーザーの一人としての観点から説明を伺っていたが、どれも物欲をそそられる一品であることは間違いはない。ぜひとも会場に足を運んでいただきご自分で触れて確認していただきたいものだ。