YoloLivといえば、配信やスイッチングを1台にまとめたYoloBoxシリーズの印象が強い。BIRTV 2026のブースを訪れてみると、その方向性はさらに広がっていた。YoloBoxだけでなく、YoloCam、YoloDock、YoloStudioまでを含めた「YoloLiv Ecosystem」として展示されており、単体製品を見せるというより、配信環境そのものをひとつにつなげようとしているように見える。

中でも今回もっとも気になったのが、新製品の「YoloDock」だ。ブースで説明してくれた担当者が最初に見せてくれたのは、YoloDockとiPadを組み合わせたデモだった。見た瞬間、「これ、iPadをYoloBoxみたいに使うのか?」というのが最初の印象である。


実際、その理解でほぼ合っていた。YoloDockをiPadに接続し、iPad上のYoloStudioと組み合わせることで、カメラ入力や映像の切り替え、録画、配信など、これまでYoloBoxが担ってきたライブ制作機能をiPad中心の環境で扱える。YoloLivの説明では、「iPadを1台のYoloBoxに変える」という考え方だ。
ぶっちゃけ、ここが面白い。これまでのYoloBoxは、ディスプレイと入出力、スイッチングや配信機能をひとつのハードウェアにまとめた製品だった。それに対してYoloDockとYoloStudioの組み合わせは、すでに持っているiPadを画面兼操作インターフェースとして活用し、そこに複数のカメラ入力やライブ制作機能を加えていく。専用機を新たに1台用意するというより、iPadそのものをライブプロダクション機器の中心に持ってくる発想である。
ブースではYoloCamとの組み合わせも展示されていた。YoloCam S3を1台接続した構成で、さらにiPadの内蔵カメラも映像ソースとして利用できるという。つまり、複数の外部カメラだけでなく、手元にあるiPad自身のカメラまで含めてひとつの映像制作環境として使えるわけだ。

実際に目の前で構成を見ると、かなり身近な機材でマルチカメラのライブ制作環境を組めることがわかる。iPadの画面上でカメラ映像を確認し、その場で切り替えていくスタイルは直感的で、従来のスイッチャーを触っている感覚とは少し違う。普段からタブレットを使っている人なら、この操作系には比較的入りやすそうだ。
従来のYoloBoxとの違いについて聞いてみると、担当者はYoloDockを使った今回の構成について、YoloDockの配信解像度は1080Pに限定されており、4Kに対応しているのはYoloBoxをポイントのひとつとして挙げた。
YoloLivのBIRTV 2026ブースを見て感じたのは、YoloBoxという専用機から始まったライブ制作の考え方が、カメラ、ドック、iPadアプリまでを含めたエコシステムへ広がっていることだ。中でもYoloDockは、その変化をもっともわかりやすく見せる存在だった。iPadを中心に、必要なカメラや機能をつないで制作環境を組み立てていく。ライブ配信機材を「専用機の集合」から「つながる制作環境」へ。その方向性を実際のデモで体験できたブースだった。