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txt:小寺信良 構成:編集部
噂の新製品「VR-1HD」をじっくり見てきた
現地時間の1月8日、米国ラスベガスにてCES2019が幕を開けた。すでにその3日前からプレスカンファレンスやイベントが開催されており、取材陣は会期始まる前からすでにくたくた。「まだ始まってもいない」という事実に愕然とする8日の朝からローランドブースへ詰めかけ、すでにネット上で噂になっている「VR-1HD」をじっくり見てきた。
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セントラルホールの一番奥にあるローランドブース
VRシリーズは、スイッチャーとミキサーが一体化した「ビデオミキサー」というジャンルの製品で、2011年発売の名機「VR-5」でその歴史の幕を開けた。同年3月の東日本大震災をきっかけにネット中継需要が爆発、それを陰で支えた製品である。
そんなVRシリーズの最新モデルが、「VR-1HD」だ。オフホワイトのパネルに3クロスポイント、3フェーダーがあり、名前のとおりHD対応である。フロントパネルはオーソドックスなデザインだが、側面がやたらとかっこいい。
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ブースでは実動モデルを展示
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サイズ的にはこれぐらい
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右側面がやらたとかっこいい
背面を見ればだいたいのスペックがわかる。HDMI入力×3、うち3番目はスルー出力がある。PGM出力×1、MONITOR(MENU)出力×1、USBのストリーム出力×1。USBメモリー用のスロットもある。
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背面端子
天面にはグースネックマイク用のXLR端子×1、左側面には2つめのXLR端子、アナログLINE入力/出力×1、ヘッドホン出力×1。
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左側端子群
映像スイッチング動作に関しては、少し説明が必要だろう。マニュアルでスイッチングするにはINPUTの3つのボタンを押すだけだが、その上のSCENEボタンに注目していただきたい。ここはPinPやSPLITがプリセットされているところだが、どの入力とどの入力の組み合わせというマニュアル操作はない。プリセットの中に、どのソースが上でどのソースが下、という組み合わせまで全部含めて記憶される。
つまり操作としては、下の3つで切り換えるか、SCENEで決まりのパターンにガツッと切り換えるかの2Way操作となる。SCENEのどれかを選んでいるときは、下の3つのボタンはPGMに出ていれば赤、といった色変化がなくなり、全部白発光となる。
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SCENE選択時は入力ボタンは全部白になる
もう1つスイッチングの特徴的な機能が、Auto SWだ。これは3つの音声入力に対して映像を割り付けておけば、音声が来たときにその映像に切り替わるという機能である。つまり声によるスイッチングだ。誰かがしゃべり出したら、その人のカメラに自動的に切り替わるといった効果が実現できる。
そのほかオーディオ機能としては、ローランドならではの機能が搭載されており、ボイスチェンジだけでなく、リバーブや効果音、BGMなどもボタンに割り付けできる。
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ボイスチェンジャーをはじめとするローランドならではの音声機能を搭載
HDMI3にスルー出力があることから、ゲーム実況などの使い方も想定されているのだろう。ゲーム画面と2人の対戦で3入力というわけだ。ゲームで手が離せなくても、音声で映像が切り替わるため、手放しでの中継も可能だ。
ブースでもゲーム実況を想定したブースが組まれており、多くの来場者が足を止めていた。もちろんそれだけでなく、オペレーションに不慣れな企業や学校などにも導入が進む事だろう。
今後はさらに開発を進め、3月末頃の製品化を目指すという。価格はまだ決定していないが、V-1HDよりは高いがV-1SDIよりは安いぐらいと考えていればよさそうだ。
txt:小寺信良 構成:編集部
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