3年ぶりのリアル開催。オンライン含め初ハイブリット開催

SXSW2022が帰ってきた。今年2022年は、現地オースティン(米国)でのリアル開催と、オンラインを組み合わせた初のハイブリッド開催となる。「Film」「Music」「Interactive」と3カテゴリーを中心に、コメディやゲーミングなどまさに多様性を持ったイベントが3年ぶりに帰ってきたことになる。

COVID-19の影響を大きく受けながらも新しい形で2022の開催を迎え、3月11日から20日まで開催されている。今や映画祭でもサンダンス映画祭と並び、SXSW2022のポジションは確固たるものがある。もちろんSXSWは、映像業界そのものだけではなくさらにメタバースやNFTなどのトレンドなど、さまざまな要素が盛り込まれているイベントだ。映画やMV、TVそしてYouTuberなどだけが映像に関わる人ではないことは自明だ。SXSWには、分野を横断してクリエイティブな才能が集まる事でも知られている。今回も世界から多くのそんな参加者が集まっている。

毎年初参加者の口から「カオスだな」と漏れるが、今年はさらにそのカオスは増し複雑化している。急遽NFTやメタバースについてMeta社ザッカーバーグが登壇するなど話題に事欠かない。今回実際の来場者は8割程度というが、その盛り上がりはSXSWが帰ってきたなと感じさせる。多様性と毎年変容続けるこのSXSW2022の開催にその答えがある。

今回もPRONEWSでは、映像の視点から見ていこうと思う。まず今回は、3年ぶりのリアル開催された現場の状況を写真で紹介していこう。

街を上げて作品を応援する

今年も映画祭は大盛り上がり。象徴となるパラマウントシアター。今回からいくつかの劇場では荷物の制限などが行われるようになった。著名な映画から、インディペンデントな作品までが町中で行われる。映画撮影機材でお馴染みのPanavision、ストリーミングサービスのMUBIが、データベースサービスIMDbProなど、コンペティションそれぞれにスポンサードされている。

パラマウント劇場前ではレッドカーペットが行われる。ニコラス・ケイジ、アン・ハサウェイ、ダニエル・ラトグリフなど日本でも著名なセレブが来場。写真はロザリオ・ドーソン。

 

FX製作のコメディードラマのATLANTA(日本人ヒロ・ムライが一部監督を務めた)は、The Tripカフェを街中に出展。長い列ができていた。

Amazon Primeも大きなアクティベーションを実施。現地の様子は後ほどお伝えするが、街中を走るバスには、キーノートスピーカーの1人であるLizzoが出演する新作「Watch Out For The Big Grrrls」の広告が展開されている。

FOXも街中を走る人力車Pedicabに作品の広告を掲載した。

Foxが設立したNFTスタジオBlockchain Creative Labshがスーパースポンサーに。今年のSXSWは「5分歩けば、NFT・メタバース・WEB3のどれかにぶち当たる」というほどの盛り上がりを感じた。

NFTキャラクターFLUFによる屋外のアクティベーションでは巨大なドームが出現。ドーム内部の天球にはサイケデリックな映像が投影されている。

今年はスーパースポンサーの一つにフォルクスワーゲン / ポルシェがリストされている。街中にはポルシェの大きいハウスが出来上がった。

Eスポーツ版のメジャーリーグサッカーeMLSの大会が開催されている。SXSWバッジを持っていない一般の方や子供達も入場でき、多くのサッカーファンでにぎわっていた。

緊張と緩和が揃う会場とその周辺

カンファレンスや展示会の中心となるオースティンコンベンションセンターでは、Welcome Backといろんなところで声が聞こえた。

KeynoteやFeatured Speakerが登場する一番大きなセッション会場Ballroom D。毎年恒例の未来学者Amy webbによるセッション直前の様子だ。多くの人が詰めかけた。すでにアーカイブが一般公開されているので、下記動画をぜひ参照してほしい。

別会場で行われているウェルネスエクスポでは、ウェルネス系のプロダクトやサービスが並ぶ。ハーブティーやヨガウェアから、ウェルネステクノロジー企業までが出展。一般にも開放されている展示会になるため、より消費者視点で見れる楽しい展示会だ。外のステージではフィットネスも開催される。

オースティンのメディア企業Atmosphere TVは、街中でゲリラ的にバンクシーのインスタレーションを展開していた。

街中には帯びたたしいセッションや映画、ライブのフライヤーで溢れる。デジタルの時代でもアナログで集客するのも、SXSWらしい一コマだ。

 

ライブ会場の一つとなるSpeakeasy。街中で久しぶりのSXSWの開催を喜ぶ声が聞こえた。

どうだろうか?これがカンファレンス?映画祭?展示会?と混乱を招くこと必至だろう。それでは次以降で、3年ぶりに開催されたSXSW2022に足を踏み入れていこう。